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『ちむどんどん』と『若草物語』

『ちむどんどん』と『若草物語』

今放送中の朝ドラ『ちむどんどん』は沖縄料理がテーマ。
沖縄料理大好きな私は毎回どんな料理が出てくるのか(それだけじゃないけど)楽しみに観ています。

ところで最近私は気がついてしまったのです。

『ちむどんどん』と『若草物語』の不思議な関係に。

『若草物語』はマーチ家の個性的な四姉妹の物語。長女のメグはしっかりものだけど、ちょっと見栄っぱりで社交界やドレスに興味がある。主人公でもある次女のジョー(ジョオ)は活発で独立心が強い。三女のベスは体が弱く控えめだけど、音楽好きでピアノを弾くのが大好き。四女のエイミーはまだ甘えん坊でやんちゃなところがある。ちなみに「ジョオ」はアニメ『愛の若草物語』での表記です。

いっぽう、『ちむどんどん』の比嘉家の兄妹は長男と三姉妹の4人。長女の良子(川口春奈)はしっかりものだけど、つい見栄を張って母親にないしょでダンスパーティに出るための新しい服を買ってしまう。主人公でもある次女の暢子(黒島結菜)は活発で負けず嫌い。三女の歌子(上白石萌歌)は体が弱くてすぐ熱を出してしまうが、音楽好きで歌がうまい。
と、それぞれメグ、ジョー、ベスに似ていると思いませんか?
四女はいないんですが、エイミーのやんちゃなところが長男の賢秀(竜星涼)に投影されていたりして。

そして、マーチ家は父親が南北戦争に出征していて、母親が家を守っている。
比嘉家も父親が亡くなり、母親(仲間由紀恵)がひとりで家を守り、兄妹を育てている。

先日の放送を観ていたら、次女の暢子が怒りを抑えきれずにもめごとを起こしてしまい、母親に「なんで私はこんなに怒りっぽいんだろう」と相談する場面があった。母親は「お母さんも昔はそうだったのよ」と打ち明けて、暢子は「ふだんはやさしい母が?」とびっくりする。

実は『若草物語』にも(原作にもアニメ『愛の若草物語』にも)、ジョーと母親がまったく同じことを話すシーンがあるのです。

まあ、こういうのはある種のスタンダードというか定番になっているものなので、『若草物語』が元ネタというわけでもないでしょうが、面白いなと思いました。