THE仮面ライダー展
ボーッとしてたら今週末までになっていたので、行ってきました。
「THE仮面ライダー展」
50年の歴史は伊達じゃなかった。
大変な量の展示です。
会場の外に全ライダー作品のパネルと劇場版ポスターの展示があり、早くもテンションが上がります。
入場してすぐに、仮面ライダー1号の展示。
藤岡弘、さんのメッセージ映像が流れて、期待を盛り上げます。
いよいよ展示の本編。
導入は石ノ森章太郎の漫画版。
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「タローマン展」の思い出
そういえば、先月、「タローマン展」にも行っていたのでした。
「岡本太郎展」とタイミングを合わせて、NHK放送博物館で11月1日から12月4日まで開催されていました。
正式名称は「展覧会 タローマン」。
『タローマン』の衣装や企画書、制作資料、グッズなどを展示したマニアックな展覧会です。
『タローマン』が実際に70年代に作られたヒーロー番組だという設定で構成されているのがミソ。
『タローマン』の前に放映されていたヒーロー番組(『大権威ダ・ガーン』)の映像まで作っているのだからあきれます。
こういうふざけたことを真剣にやる遊び大好きです。
いちおう、申し訳のように「NHKと太郎」「岡本太郎ができるまで」という展示コーナーもあったんですけれど。
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「国宝展」と「岡本太郎展」
上野で開催されている「国宝展」と「岡本太郎展」を観に行ってきました。
どちらも会期末が迫っていたので駆け込みです。
「国宝展」は「国宝 東京国立博物館のすべて」が正式名称。
東京国立博物館創立150周年記念の展覧会で、「史上初、所蔵する国宝89件を公開」とキャッチコピーにあるように、お宝を一挙お蔵出ししての公開です。
もともと12月11日で会期終了の予定でしたが、18日まで延長されました。
会場は国立博物館本館…
ではなく、1999年に開館した「平成館」のほうです。
展示されているのは、11世紀から13世紀頃までの絵画・書跡と7世紀から14世紀頃までの東洋絵画・書跡、それに7世紀から8世紀の法隆寺献納宝物が中心。ほかに古代の壺・銅鐸・太刀・埴輪など、考古出土品もいくつか。
古い書画などのうち数点は、保存上の理由から会期延長期間には展示が終了してました。残念ですが、しかたない。
最近の刀剣人気を意識したのか、刀剣(10~14世紀)にかなりのスペースが充てられていました。
展示の第2部は「東京国立博物館の150年」という展示。
これがなかなか面白かった。
博物館の歴史をたどりながら、めぼしい収蔵品を紹介する構成。
明治時代の展覧会のようすを紹介する絵や当時の博物館の看板など。 博物館好きにはたまりません。
博物館って、展示品自体も魅力ですが、それを観ることで昔の人と対話したり、当時の空気に触れたような気分になれたりする。すごく心を動かされます。実物が目の前にあってこその体験だと思うのです。
下の写真は最後の撮影可コーナーから。
続いて、東京都美術館で開催されている「岡本太郎展」へ。
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特別展アリス
森アーツセンターギャラリーで開催されている「特別展アリス— へんてこりん、へんてこりんな世界 —」に行ってきました。
先日、「ベルサイユのばら展」に行ったとき、隣の会場で開催していたので気になってたのですよ。
気が付けば10月10日の会期終了が迫っていたので、今行くしかないと。
以下、公式サイトより引用。
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『不思議の国のアリス』の世界とその魅力をご紹介する展覧会です。ジョン・テニエルの挿絵から、ディズニー映画のアニメーションセル、ティム・バートン監督による映画『アリス・イン・ワンダーランド』、アリスに影響を受けたサルバドール・ダリや草間彌生らの作品、バレエなどでの舞台衣装、ヴィヴィアン・ウエストウッドらによるファッションなど、アリスにまつわる約300点の展示物が一堂に会します。英国ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)を皮切りに世界巡回中の展覧会に、日本オリジナル展示も加えた「へんてこりん、へんてこりんな世界」が2022年夏、六本木ヒルズに出現します。
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ちょっとスケジュール的に厳しかったのですが、行ってよかった。
児童文学好き、幻想文学好き、美術好き、映画好きなんかにはたまらない内容でした。
なお、会場内は一部「撮影禁止」のマークが付いた展示品以外は撮影可。
ただし、展示品1点のみ、2点のみの撮影は不可で、「必ず3点以上を画面に収めてください」という制限が設けられています。
会場は大きく5つのパートに分かれていて、「第1章 アリスの誕生」ではルイス・キャロルと原作関連の写真、草稿、イラスト、本やグッズなどを展示。
キャロルが撮った写真やアリスのモデルになったアリス・リドゥルの写真もあります。
『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』の初版本や校正刷り、ジョン・テニエルの挿絵の習作、原画、版画、各国のアリス翻訳本などが見られて眼福。スワヒリ語版なんて珍しいものもありました。
日本のものでは金子國義さんのアリスの絵などが展示されていました。
不思議の国に迷い込んだような回廊を抜けると、「第2章 映画になったアリス」のコーナーへ。 古今の『アリス』の映像化作品に関する展示です。
初期のモノクロ映画から、有名なディズニーのアニメ、ティム・バートンの『アリス・イン・ワンダーランド』も。
日本アニメーション制作のTVアニメ『ふしぎの国のアリス』ももちろん紹介されています。
続いては「第3章 新たなアリス像」のコーナー。
アリスを題材にした、あるいはアリスにインスパイアされた現代アートの展示です。
衝撃を受けたのが、サルバドール・ダリが描いた『不思議の国のアリス』の挿絵。1969年に限定2500部の署名入りで出版されたんだそうです。 ダリがそうとう気合入れて描いているのが伝わってくる作品。
「対決!シュールレアリスム×シュールレアリスム」
みたいで、見入ってしまいました(撮影は不可)。
次は「第4章 舞台になったアリス」のコーナー。
舞台化された『アリス』のポスターや舞台写真、衣装デザインなど、貴重な展示が並びます。
最後に「第5章 アリスになる」と題した、アリスをモティーフにしたファッションのコーナー。
文学・アート・映画・演劇・ファッションなどを横断する不思議の森をさまようような体験。
めちゃめちゃ楽しかったし、刺激を受けました。
図録はなく、7月8日に発売された『アリスーへんてこりん、へんてこりんな世界―』(玄光社)という本が公式書籍として売られています(一般書店でも購入可)。内容は、展覧会とまったく同じではないようです。
「特別展アリス— へんてこりん、へんてこりんな世界 —」は10月10日まで。
https://alice.exhibit.jp
ベルサイユのばら展
少し前のことになりますが、六本木・東京シティビューで開催中の「誕生50周年記念 ベルサイユのばら展 -ベルばらは永遠に-」に行ってきました。
会場入ってすぐのスカイギャラリーが宮殿のようにディスプレイされていて、「ベルばら」気分が盛り上がります。
導入部の回廊に展示されているのが「ベルばら年表」。
原作連載から始まって、各種単行本発売、舞台公演、実写映画公開、アニメ放映、DVD発売、Blu-ray発売、ムック発売、DVD-BOOK発売、コラボイベントなど、細かく記載されています。
21世紀に入ってからのドラマCD発売やアニメ版サウンドトラック完全版の発売も押さえられていて、そうとうのベルばらマニアの仕事か、と感心しました。私が企画・構成・解説を手がけたCD「ベルサイユのばら 音楽集[完全版]」の記載もありました。
メインは池田理代子先生の原画展示。
1色だけでなく、2色、4色の原稿も展示されているのがいい。美しく迫力たっぷりの絵に引き込まれます。
撮影は不可。
続いて、宝塚歌劇版「ベルばら」とアニメ版「ベルばら」のコーナー。
コンパクトですが、ツボを押さえた展示でファンも納得の内容。
アニメ版は設定画、台本、原画、セル画、ハーモニーなどを展示。解説パネルで、原作とアニメ版の違い、2人の監督の演出の違い、アニメ版ならではの魅力などに触れていて、「わかってるな…」と唸らされました。
宝塚歌劇のコーナーのみ撮影可です。
最後に「これからのベルばら」のコーナー。
最新情報として、新作アニメ映画の設定画が数枚展示されています。さて、どうなるか、興味津々です。
この新作アニメ映画関連も撮影可でした。
なお、展覧会の図録はなく、9月15日に発売された書籍『愛と感謝の50周年 ベルサイユのばら アニバーサリーブック』(集英社刊)が図録代わりになっています(展覧会の内容そのままではありません)。
会場に隣接するカフェではコラボメニューが楽しめる「ベルサイユのばら CAFE」も開店中です。
「ベルサイユのばら展」東京会場の開催は11月20日まで。
https://verbaraten.com/
水木しげるの妖怪百鬼夜行展
もうすぐ閉会してしまう「水木しげるの妖怪百鬼夜行展」へ行ってきました。
「水木しげるの妖怪百鬼夜行展」公式サイト
https://mizuki-yokai-ex.roppongihills.com/
会場は六本木ヒルズ森タワー52階の東京シティビュー。
妖怪が出そうな夕方=たそがれどきをねらって入場。
入ってすぐのエリアでは、スマホにアプリを入れて「妖怪ARカメラ」を起動すると、実景に重なって現れる妖怪の姿を見ることができます。
隠れているのは、がしゃどくろ、ぬらりひょん、火車、すねこすり、アマビエ、一反もめん。
入口すぐのパネルに反応して現れる一反もめんと、窓際に現れるアマビエがちょっとわかりにくいですが、全6体キャッチしました。
アマビエが東京タワーと一緒に撮れるのがいいですね。
ほかにも、境港の水木しげるロードにいるのと同じ妖怪のブロンズ像が展示されていました。
展示の本編は水木しげるの妖怪画。
導入は、水木しげるがいかにして妖怪を描くようになったか、を紹介する展示。 水木しげるの少年時代から戦争体験を経て画業に入る歴史と、水木しげるが集めた妖怪関係の古書が展示されてます。
貴重な古書もあって、なかなか興味深いです。
そのあと、妖怪画をずらりと展示。
漫画原稿などはなく、精細な妖怪画をひたすら並べる「妖怪の森」みたいな趣向です。
水木しげる展は何度か行きましたが、今回は『ゲゲゲの鬼太郎』などの漫画キャラクターはあえて省いて、妖怪と妖怪画にフォーカスした展示になってます。
妖怪画を、水木しげるが参考にしたと思われる古書の妖怪画や地方の仮面の写真などとともに展示したり、妖怪が現れる場所別に展示したりしていて、なかなか楽しめます。
ちゃんと原画を展示しているので、目を近づけると繊細なペンタッチや筆のあと、修正のあとなどが見られるのがたまりません。
会場内には妖怪の大きなオブジェもいくつか展示されてますが、それは撮影不可。
入口のぬりかべのみ撮影可でした。
最後に水木先生のまわりに妖怪が現れるARコーナーがあり、出口へ。
出ると、いい感じに日が暮れてました。
夏の夕涼みに妖怪画を見てひととき、みたいな展覧会。
妖怪初心者から水木しげるファンまで楽しめる内容です。
9月4日までなので、行こうと思ってる方はお早目に。
浜松市美術館「ハイジ展」
浜松市美術館で開催中の「ハイジ展」を観てきました。
ハイジ展公式サイト
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/artmuse/tenrankai/images/heide.html
「本気のハイジ展」と謳われたこの展覧会。
そのキャッチフレーズに違わぬ充実の内容でした。
展示スペースは原作関連とTVアニメ関連に大きく分かれています。
原作関連では、ヨハンナ・スピリの人物や生涯を知る資料、『ハイジ』の原作本や翻訳本、それに使用された挿絵などを展示。
スピリ直筆の手紙や各国の『ハイジ』の本、挿絵等が興味深く、貴重です。
日本版の挿絵では、高橋真琴が描いた美少女ハイジと美少年ペーター、蕗谷虹児が描く妙に艶っぽいハイジなどに眼を引かれました。
ハイジファンのみならず、児童文学や児童文化に関心のある人にも楽しめる内容です。
続いて、TVアニメ『アルプスの少女ハイジ』関連の展示。
「高畑勲展」でもけっこうな分量が展示されていましたが、それを上回る充実ぶり。
パイロットフィルム、企画書に始まり、ロケハンの記録、写真、スケッチなど。渡辺岳夫が現地で子どもたちと交流している写真などあって、びっくりしました。
そして、小田部羊一によるキャラクター設定、宮崎駿による場面設定・レイアウト、井岡雅宏による美術設定、高畑監督や富野由悠季による絵コンテ、アニメ原画、セル、背景画、シナリオ、アフレコ台本などなど。 アニメの制作工程をひと通り紹介するボリュームたっぷりの内容です。
ついているキャプションがいちいち的確で感心しました。と思ったら、世界名作劇場やハイジの本を書いている、ちばかおりさんが監修しているのですね。納得です。
音楽関連にもコーナーが設けられていました。岸田衿子直筆の歌詞(完成版と一部違う)や主題歌・挿入歌のメロ譜、松山祐士によるアレンジスコア、BGMのスコア、渡辺岳夫が書いたBGMリスト(の一部)などなど。こちらも初めて見るものが多く、じっくり見せてもらいました。
図録あります。展示品をすべて掲載しているわけではないですが、資料的にも価値があり、読み物としても楽しめます(残念ながら通販の対応はないそう)。
会期は9月11日までなので、気になる人はお早目に。
樹村みのり展
明治大学 米沢嘉博記念図書館で開催中の「樹村みのり展」に、やっと行ってきました…。
不覚にも2月からやっていたのを気づかず、知ったのが4月。
しかし、なかなか行く時間が取れず、ようやく今日行けたわけです。
なにせ、米沢嘉博記念図書館は火曜・水曜・木曜が休館日。平日は月曜と金曜しか開館してない。
土日に外出したくない(人混みが苦手なので)身としてはなかなかハードルが高いのです。
展示スペースは入場無料。
広くはないものの、展示棚をうまく使って、可能な限り多くの原画を展示してます。
「病気の日」「海へ…」「悪い子」「菜の花畑シリーズ」など、愛読していた作品の原画が観られて感激です。
しっかりとした意思を感じさせる少女の瞳や顔のライン、初期の作品に特徴的なカケアミや書き文字なんかに目を惹かれました。
近年描かれた猫の絵も展示されています。
樹村みのりさんは、少年時代にファンになった大好きな漫画家。
最初の出会いは小学校高学年時に読んでいた雑誌『COM』だったと思う。
「おとうと」「解放の最初の日」「お姉さんの結婚」など、小学生にはよくわからないところもありましたが、妙に心をつかまれ、印象に残りました。
で、高校生になった頃、フラワーコミックスの『ポケットの中の季節』1、2や朝日ソノラマのサンコミックス『雨』『ピクニック』などが次々と発売され、さらに雑誌『プチコミック』での樹村みのり&ささやななえ特集、まんが専門誌『だっくす』での樹村みのり特集など、ちょっとした樹村みのりブームに。「菜の花畑シリーズ」が発表されたのもこの頃ですね。
樹村みのり作品には社会的なテーマを扱ったものもありますが、少年少女の、あるは女性の、繊細な心理を描いたものが多い。
日常の中で気づかない、もしくはふだんは忘れているような心の動き、疑問、願いなどをやさしい筆致で表現してくれる。
読んでいて、はっとすることがたびたびあります。
好きなのは「菜の花畑シリーズ」と「お姉さんの結婚」「40-0(フォーティーラブ)」。ほかにもいろいろ。
展覧会を観て、熱心に読んでいた当時を思い出しました。
しかし、今まで行けなかったのは痛恨。
会期は2月から6月までですが、1期~4期に分かれていて、それぞれ「子ども」「菜の花・家族」「人間と社会」「少女・女性」をテーマに展示も一部変わるのだそうです。
結局、4期しか観れなかった…。
いつか、もっと大きい会場で(弥生美術館あたりで)展覧会をやってほしい。
もう1回くらいは行きます。
樹村みのり展は6月6日まで。
https://www.meiji.ac.jp/manga/yonezawa_lib/exh-minori.html
「東映動画と高畑勲」東映アニメーションミュージアム
2018年7月にオープンした東映アニメーションミュージアムに初めて行ってきました。
大泉の東映アニメーションスタジオに併設されている、入場無料のアニメミュージアムです。
スタジオが改築される前にも、スタジオ内に東映アニメーションギャラリーという展示スペースがあったのですが、改築されたあとは見違えるほど立派な施設に生まれ変わっていて驚きました。
実は東映アニメーションミュージアムとなってからも一度来たことがあります。そのときは向かいの映画館(T-JOY大泉)で映画観たついでにぶらっと入ろうとして、守衛さんに「予約してないと入場できません」と止められて入れませんでした。
今は新型コロナ感染対策のために事前予約制になっているのでした。
予約できるのは入場日の3日前から前日17:00まで。当日に思いついて行くというわけにはいかない。予定が立てにくい人にはなかなかハードルが高いシステムです。
で、今回は予定を調整して、ちゃんと予約して行ってきましたよ。
目当ては特別展示「東映動画と高畑勲」。
https://iko-yo.net/facilities/2510/news/76787
ミュージアム内は子どもたちが遊べる「わくわくエリア」と「資料展示エリア」に分かれていて、わくわくエリアのみ撮影可。
特別展示「東映動画と高畑勲」は資料展示エリアの一角にありました。
ほんとに「一角」という感じで資料点数は多くない。
『太陽の王子ホルスの大冒険』の資料を中心に、高畑監督が関わった東映動画作品(劇場作品とTVアニメ)の紹介、高畑監督の作業机の再現(?)などで構成されています。TVアニメはどのエピソードに参加したかも場面写つきで紹介されていることに感心しました。
『ホルスの大冒険』のテンションシートなど、「高畑勲展」で展示されていた資料もありました。「高畑勲展」のときより間近で見られるのがうれしい。また、「高畑勲展」になかった資料もあったので、足を延ばした甲斐がありました。
展示としてはこじんまりしたのなので、わざわざ遠くから来るほどのことはないかもしれませんが、近くに来るついでがあれば観て損はないと思います。
特別展示「東映動画と高畑勲」は5月9日までなので、気になる人はお早目に。
資料展示エリアには放送中の作品の設定資料、原画、セル画などの展示や東映アニメーション作品を一望できる展示、アニメを作る工程を紹介する展示などがあり、じっくり見ていたら、あっと言う間に1時間くらい経ってしまいました。
特にプリキュアシリーズの展示が充実していてよかったです。
ミュージアム前の庭には東映アニメーション作品のキャラクターの像があちこちに。
ペロのうしろにはねずみの親子が控えているの芸コマで愉快です。
親子で楽しめる充実した施設なので、早く新型コロナが収束して、予約なしで気軽に入れるようになるとよいなと思います。
特撮美術監督 井上泰幸展
ひええ~ 3時間半も滞在してしまいました。
東京都現代美術館で開催中の「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」。
東宝映画を中心とする特撮映画の美術監督として活躍した井上泰幸さんの業績を一望する展覧会です。
時間をかけるだけの価値ある内容とボリュームでした。
『キングコング対ゴジラ』『怪獣大戦争』『地球防衛軍』『サンダ対ガイラ』『妖星ゴラス』など、東宝特撮映画黄金期の仕事がこれでもかとばかり展示されてるので、それだけでもお腹いっぱい。
さらに独立後の映画やテレビの仕事も『日本沈没』『ダイヤモンドアイ』『電人ザボーガー』『惑星大戦争』『ウルトラマンティガ』など、興味深いものばかりです。
さりげなく『ノストラダムスの大予言』の展示があるのも注目。
展示物の大半はイメージスケッチと図面とコンテ。 立体物や完成映像がないぶん、こちらも想像力を働かせて見ることになります。
特撮の現場を想像しながら見るのがなかなか楽しい。
どんなイメージを浮かべ、どんな計算を働かせながらスケッチや図面やコンテを描いていたのだろうと…。
そして、完成映像を思い出して、「これがああなるんだ」と考えるとぐっとくるものがあります。
特にコンテがすごいなぁ。
構図はもとより、細かい動きまで書き込まれていて、演出の重要な部分を井上さんが担っていたことがわかる。
特撮ファン、映画ファン必見ですよ。
模型を作る人や映画美術に関心がある人、そういう方面の仕事に進みたい人にもお奨めします。
写真が撮れるのは入り口のロゴと最後のコーナーの岩田屋模型だけ。
岩田屋の作り込みがすごくて、撮影に20分くらい時間かけてしまいました。
「井上泰幸展」は6月19日まで。
今後地方への巡回などは予定されていないそうです。そのぶん会期はたっぷりとってあるそうなので、気になる方はぜひ見ておいてください。
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/yasuyuki-inoue/