劇伴倶楽部 > 腹巻猫ブログ > 日記・コラム の記事

2023年、あけましておめでとうございます

2023年、あけましておめでとうございます

あけましておめでとうござます。

本年もよろしくお願いいたします。

訃報・大野松雄さん

訃報・大野松雄さん

音響デザイナーとして多方面で活躍した大野松雄さんが12月19日に亡くなりました。
大変残念です。
ご冥福をお祈りいたします。

大野松雄さんは1963年放送開始の連続TVアニメ『鉄腕アトム』で音響効果を担当。
電子音響やテープ加工を施した効果音で未来の世界の音をまるごと創り出しました。
特にアトムの足音は有名です。

大野さんは効果音だけでなく、初期には毎回フィルムを観て音楽プランを作り、それをもとに高井達雄さんが音楽を書いていたそうです。
音楽・効果音を含む「音響演出」全般を担ったのが大野さんでした。

大野さんの演出はのちに田代敦巳さんに引き継がれ、田代さんは『ジャングル大帝』『ルパン三世(第1作)』などアニメ史に残る作品の音響監督として活躍することになります。
また、大野さんのもとで音響効果を手伝っていたのが柏原満さん。のちに『サザエさん』『宇宙戦艦ヤマト』『ドラえもん』などの効果音を担当する方です。
大野松雄さんがいなければ、『ジャングル大帝』や『宇宙戦艦ヤマト』の印象的な「音」もなかったかもしれない…と思うと、大野さんの偉大さをあらためて感じます。

映画『惑星大戦争』の効果音も手がけ、その音は音楽と一緒にレコードにも収録されました。

2009年7月に大野さんの初ライブ「大野松雄~宇宙の音を創造した男」が開催されたとき、「鉄腕アトム 音の世界」のレコードを持って行ってサインをもらっていたら、そのようすが撮影されていて、ニュースに一瞬流れたのも思い出です。

ありがとうございました。

どうぞ安らかに。

Facebook公式ページ「音響デザイナー 大野松雄」の訃報

惑星大戦争

大野松雄の音響世界1

大野松雄の音響世界2

大野松雄の音響世界3

鉄腕アトム 音の世界(CD)

京都太秦映画村

京都太秦映画村

12月の頭に京都へ行く用事があり、ついでに太秦映画村に寄ってきました。

実は入るのは初めて。
前から行きたいと思っていたのですが、機会がなかったのです。

昔は太秦映画村といえば時代劇のイメージでしたが、今は特撮もアニメも、なんでもあり。
子どもから大人まで楽しめるアミューズメントパークになっていました。

入口の建物「パディオス」に入るといきなり仮面ライダーがお出迎え。

仮面ライダーたち(1)

1971年の『仮面ライダー』第1作放映から50周年を記念してでしょうか、歴代仮面ライダーが勢ぞろいしていました。
劇場版ポスター(近年のものだけですが)や『仮面ライダーセイバー』の撮影で実際に使用された「ファンタジック本屋かみやま」のジオラマ(キャストサイン入り)なども展示されていて盛り上がります。

仮面ライダーたち(2)

仮面ライダーたち(3)

仮面ライダーたち(4)

「仮面ライダー」劇場版ポスターギャラリー

劇場版セイバーで使用されたジオラマ

別の一角では「東映アニメギャラリー」の展示も。

東映アニメ映画ポスターや作品資料、フィギュアなどが展示されています。
コンパクトですが、ぎっしり詰まった感があって楽しい。
資料もなかなか貴重です。

東映アニメポスター(1)

東映アニメポスター(2)

東映アニメポスター(3)

東映アニメ制作資料(1)

東映アニメ制作資料(2)

東映アニメキャラクターフィギュア

パディオスを出ると、いよいよ映画村のメインとなる時代劇オープンセットです。

オープンセット(1)

続きを読む:京都太秦映画村

訃報・水木一郎さん

数々のアニメ・特撮ソングを歌った歌手の水木一郎さんが12月6日に亡くなりました。

少年時代から聴いてきた曲の数々…
NHK BS2「熱中夜話」<アニメソングナイト>に一緒に出演したこと…
『スーパーアニソン作曲家 渡辺宙明大全』のために渡辺宙明先生と対談していただいたこと…

感謝と思い出は尽きません。
ありがとうございました。

心よりご冥福をお祈りいたします。

☆所属事務所イエローバードよりの訃報
https://mizuki-spirits.com/32925

追悼・池田憲章さん

評論・編集・プロデュースなど多岐にわたり活躍した池田憲章さんが、10月17日に亡くなりました。
享年67歳。かねてより病気療養中だったそうです。

私にとっては、大きな影響を受けた特撮・アニメ研究の大先輩であり、恩人のひとりです。

池田憲章さんとは旅先で会うことが多く、特にSF大会ではよくお目にかかりました(こちらもほぼ毎年参加していたので当然ですが)。

合宿型の大会だと「憲章さんが夜通し語る部屋」というのがあり、夜中に聞きに行くと憲章さんがすごいテンションで語っている。座をはずして、しばらくほかの部屋をのぞいて帰って来ると、まだ同じテンションで話し続けている、なんてことがよくありました。

仙台で「ウルトラセブンの歌」をザ・ワンダーズ(=ジ・エコーズ、つまりオリジナルメンバー)が新録音するという企画があり、取材がてら見学に行きました。そのときも憲章さんと一緒になりました。
駅からスタジオまで歩いて向かっているときだったのか…、商店街を通りながら憲章さんが隣を歩く私にすごい勢いでいろいろ話しかけてくるのです。
なにかの拍子に私がちょっと遅れて、憲章さんが先に行ってしまいました。ふと前を見たら、憲章さんが通りすがりのおばさんを相手にすごい勢いで話し続けています。おばさんは何事が起ってるのかわからずきょとんとしている。
あわてて追いついて、おばさんと位置を入れ替わり、憲章さんの隣に戻りました。憲章さんはやはりすごい勢いで話し続けている。たぶん、途中で話している相手が変わったことに気が付いてなかったでしょう。
憲章さんといえば思い出すエピソードです。

体調を崩されてからはSF大会に車椅子で参加されてました。海外ドラマを語る部屋を主催し、話はいつもと変わらぬ名調子でした。憲章さん元気だなぁと少し安心しました。

最後にお会いしたのは資料性博覧会の会場だったか…。このときも車椅子で見に来てくれました。

憲章さんはよく、「今こんなもの書いてるんだよ」と言って大きなバッグから未発表の原稿のゲラ刷りを出して読ませてくれました。でも特に感想を求めるわけでなく、そのゲラを「いいから持っておいて」とくれるのです。読んでもらうのがうれしそうでした。

晩年の憲章さんからよく言われたのは、「今のうちに○○さんとか○○さんに話を聞いておいてほしいんだ。今ならまだ聞けるんだから」。それは、自分がやりたいんだけどもう時間がない、ということだったのかもしれません。

評論や編集という仕事は時代と密着していて、あとの時代からはなかなか評価されづらいものです。特に雑誌記事やテレビに出演しての解説などは残りづらいし、忘れられてしまう。
特撮やアニメが広く社会に受け入れられ、人気を集めている今では、そうでなかった時代は想像しづらいです。今となってはインターネットやスマートフォンがなかった時代が想像しづらいのと同じように。
しかし、憲章さんたちが社会的にはほとんど無視されていた作品を語り、評価し、これまでと違う視点で観ることを教えてくれなかったら、たぶん今のような状況はないわけです。そのことを身に染みてわかっているのは「以前」と「以後」を体験している私と同世代の特撮・アニメファンでしょう。憲章さんをはじめ、多くの先達の方々には感謝しかありません。

池田憲章さんの仕事には、朝日ソノラマの「ファンタスティックコレクション」シリーズや徳間書店のSV(スーパーヴィジュアル)シリーズ、単行本『アニメ大好き! ヤマトからガンダムへ』、雑誌『アニメック』の連載など、大いに啓発され、刺激を受けました。
なかでも私が個人的にリスペクトしているのは、1987年にCBSソニーから発売されたLPレコード(CD版も発売)「栄光の東映テレビ映画 懐かしのテーマ大全集(1959~1970)」と1996年に日本コロムビアから発売された10枚組CD-BOX「東映動画長編アニメ音楽大全集」。前者は1959年~1970年の東映テレビ映画のテーマ音楽を、特撮ヒーローのみならず、大人向け時代劇、現代劇まで収録したアルバムで、ライナーノーツには渡辺岳夫や小川寛興らのインタビューも掲載。後者は『白蛇伝』に始まる東映動画長編漫画映画の貴重な音楽テープを発掘して音盤化した画期的なBOX。解説書も充実した内容ですし、いまだこのBOXでしか聴けない音源があります。いずれも原点をしっかりアーカイブして残そうという強い思いが感じられます。

憲章さんとのおつきあいは、それほど長く、深かったわけではありませんが、私は勝手に「バトンを渡された」ような気持ちでいます。たぶん憲章さんはたくさんのバトンを持っていて、種を蒔くようにそれを残していったのでしょう。私は自分にできることで、思いを継いでいきたいと思います。

池田憲章さん、ありがとうございました。どうぞ安らかに。

訃報:日本SF作家クラブのTwitterより
https://twitter.com/sfwj/status/1601534997646946306

「池田憲章さんてどんな人?」という方は、中島紳介さんのこちらの著書をお読みください。
PUFFと怪獸倶楽部の時代 ―特撮ファンジン風雲録―

ファンタスティックコレクション ウルトラセブン SVシリーズ スーパーマリオネーション

アニメ大好き!ゴジラ99の真実

栄光の東映テレビ映画 懐かしのテーマ大全集東映動画長編アニメ映画音楽大全集

訃報・高橋和希さん

訃報・高橋和希さん

7月6日、『遊☆戯☆王』の作者として知られる漫画家の高橋和希さんが亡くなったことが発表されました。60歳でした。

とても残念です。
心より哀悼の意を表します。

『遊☆戯☆王』の派生作品であるTVアニメ『遊☆戯☆王ZEXAL』のサウンドトラックの構成を4年間担当させていただきました。
不勉強にして、それまで『遊☆戯☆王』がどんな作品かよく知りませんでした。
カードゲームのイメージを覆す壮大な世界観に驚き、大いに刺激された思い出があります。

ご冥福をお祈りいたします。

「遊戯王」高橋和希さんが死去(ニフティニュース)

訃報・渡辺宙明先生

渡辺宙明先生が6月23日に亡くなりました。96歳でした。

ただただ、感謝しかありません。

ありがとうございました。

追悼・松島みのりさん

キャンディ・キャンディ SONG&BGM COLLECTION

『キャンディ・キャンディ』のキャンディ役などで活躍した声優・俳優の松島みのりさんが、4月8日に亡くなりました。81歳でした。

とても悲しいです。

子どもの頃から親しんだ声でした。
キャンディを筆頭に、上条茜(『あかねちゃん』)、どろろ(『どろろ』)、ひよこ(『てんとう虫のうた』)、弓さやか(『マジンガーZ』)、サチ子(『ドカベン』)、ルル(『リトル・ルルとちっちゃい仲間』)、ルーシーメイ(『南の虹のルーシー』)など元気で明るいキャラクターで楽しませてもらいました。
80年代になると、『おはよう!スパンク』のせりのや『ガラスの仮面』の姫川亜弓といった、ヒロインのライバル的存在のおすましキャラも演じています。プライド高いけれど憎めないキャラは松島さんの声あってこそでした。
男の子役では『怪物くん』のヒロシや『どうぶつ宝島』のジム、『キン肉マン』のミートくんなど。どれも元気いっぱいで、思い立つとじっとしていられないタイプ。男の子でも女の子でも、そういうキャラが松島さんにはぴったりでした。

しかし、それだけではないのが松島みのりさんのすごいところ。

60~70年代にSFテレビドラマに熱中していた私にとっては、松島みのりさんといえば、『宇宙大作戦』のウーラ(ウフーラ)であり、『謎の円盤UFO』のゲイ・エリス中尉です。 アニメのはじけたキャラと違い、こちらは仕事のできる大人の女性!という雰囲気。なおかつ、チャーミングで、ほのかにお色気もある。特にエリス中尉は子ども心に魅了されましたね。

こうした大人の女性も演じられる方だからこそ、『キャンディ・キャンディ』でキャンディが苦難をのりこえて運命を切り拓いていく姿にも説得力が出たのだと思います。

あと、松島みのりさんといえば思い出すのが、『牧場の少女カトリ』に登場する女医ソフィヤ。登場回数は少ないですが、カトリと出逢い、カトリに将来の道への示唆を与える重要な役どころです。
このソフィヤは、女医ということもあって『キャンディ・キャンディ』のキャンディの成長した姿を思わせるキャラクター(キャンディは看護師でしたけど)。特に2回目に登場したときは自動車を運転する最先端の女性として現れます。その運転は荒っぽく、乗せてもらったカトリが目を回してふらふらになる描写がある。『キャンディ・キャンディ』でキャンディがステアの自動車に乗る場面を思い出しますね。スタッフはキャンディを意識していたのでは?と私は疑っています。

それから、70年代のラジオドラマ(TBSラジオ劇画)『ブラック・ジャック』のピノコ役も思い出深いです。ブラック・ジャックは岸田森さんでした。このピノコははまり役だったなぁ。

近年では、2018年に公開された『劇場版 マジンガーZ/INFINITY』に、列車内アナウンス役でカメオ出演的に出演されていましたね。

まだまだお元気で活躍してほしかったです。

心より、御冥福をお祈りいたします。

声優・俳優の松島みのりさん死去(日刊スポーツ)

追悼・藤子不二雄A先生

追悼・藤子不二雄A先生

漫画家の藤子不二雄A先生が亡くなりました(Aは丸の中にAが正式表記)。88歳でした。

まだまだお元気と思っていたので驚きました。
本当に残念です。

小さい頃から怪獣好きだった私は、小学校低学年時はモノクロ版アニメ『怪物くん』に夢中。もちろん漫画も読みました。

小学校高学年になり、つけペンでマンガを描くことを覚えた頃は、石森章太郎の『マンガ家入門』と藤子不二雄の『まんが道』がバイブルに。

小学~中学生時代に連載されていた『魔太郎がくる!!』は単行本全巻そろえて読みました。

長じては、『笑ゥせぇるすまん』をはじめとするブラックで 怪奇な作品を追いかけて、「奇妙な味」を楽しませてもらいました。

『まんが道』(最初に出た単行本で現在「あすなろ編」と呼ばれているもの)で強く印象に残っているのが、主人公2人が漫画対決をするときに使った手作りの幻灯機。
漫画の中でその構造が図解されています。箱の中に電球と反射板とレンズを仕込んだだけのシンプルな仕組み。小学生時代は模型や工作が好きだった私は、これを自作して、友だちといっしょに自分で描いた漫画を壁に映したりして楽しんでました。
『まんが道』って、そういう、子どもの心にも強く働きかけるような、「読んだら手を動かさずにいられない」熱気、エネルギーが詰まっていたんです。

サウンドトラックの仕事では、日本コロムビアでアニメ『笑ゥせぇるすまん』のサントラを作らせていただいたのが思い出になりました。

数々の作品をありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。

藤子不二雄(A)さん死去、88歳(読売新聞オンライン)

訃報・小牧雅伸さん

1月24日、アニメ誌『アニメック』(ラポート:1978年~1987年)の編集長を務めた小牧雅伸さんが亡くなりました。
心より哀悼の意を表します。

『アニメック』は70~80年代のアニメ誌の中で唯一、私が休刊までもらさず買い続けた雑誌でした。
知人が多く書いていることもあり、マニアックな同人誌のような印象で読んでおりました。
独自の企画や資料性の高い記事はもちろん、制作会社やファンに忖度のない記事やインタビューが楽しみでした。

小牧さんと直接のお付き合いはなかったのですが、訃報を聞いた夜、思いがけなく懐かしい人と会う夢を見て目が覚めてしまいました。

アニメの青春時代とも呼べる一時期に、得難い体験をありがとうございました。
どうぞ安らかにお休みください。