Soundtrack Pub【Mission#48】終了しました
9月13日(土)に蒲田studio80で開催したイベント
「Soundtrack Pub【Mission#48】生誕100周年・渡辺宙明スペシャル
https://www.soundtrackpub.com/event/2025/09/20250913.html
無事終了しました。
たくさんのご来場、応援ありがとうございました!
次回は12月頃に開催できればと考えています。
またお会いしましょう!
エバン・コール オーケストラコンサート
9月7日(日)、東京国際フォーラム ホールCで開催された「エバン・コール オーケストラコンサート ~音楽と旅の現在地~」に足を運びました。
とてもよかったです。
アニメやドラマ音楽で活躍するアメリカ出身の作曲家エバン・コール(EVAN CALL)の作品を集めたコンサート。
アニメ『ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン』『葬送のフリーレン』の曲を多めに、ドラマ、アニメ、大阪万博パビリオン用音楽などを織りまぜた構成。
どれもコンサート用にリアレンジされていて、聴きごたえがあります。
あまり演奏される機会のない、ドラマ『螢草』や『燕は戻ってこない』などの曲を聴けたのがよかったですねー。
※ふだんは「エヴァン・コール」と表記しているので、以下、そう書きますね。
これまで人気作品のイベント的なコンサートはありましたが、エヴァン・コールの名を冠したソロコンサートの開催は初。
エヴァンのMCはやや緊張気味でしたが、積み重ねた仕事への手ごたえと音楽制作・公演制作に関わった人たちへの感謝が感じられて、胸を打たれました。
エヴァンはアメリカで本格的な映画音楽の手法を学んだ作家。伝統的な映画音楽の手法がしっかり受け継がれている。近年のハリウッド映画音楽はそのへんが大味になっているのだけれど、日本で劇伴を書いているエヴァンにオーソドックスな手法が継承されているのが興味深い。
現代的だと思うのは、クラシック的であってもしっかりビートが感じられる曲を書いていることです。
もうひとつ気がつくのは、ケルト音楽などの民族音楽を取り入れた作品が多いこと。
『ヴィオレット・エヴァ―ガーデン』にも『葬送のフリーレン』にもドラマ『螢草』や『鎌倉殿の13人』にもそれが感じられる。
エヴァンの生まれ育った土地はアメリカでもだいぶ郊外の田舎だそうで(実家は野生馬を4頭飼っているとか)、その環境がエヴァンの音楽に反映されている気がします。
演奏はとてもよかったのですが、PAが使われたことは賛否があるかも。
スタジオ録音を前提としたサウンドトラックの音を再現するにはPAは不可欠。
しかし、あのサイズのホールでフルオーケストラの編成なら、PAなしでも十分聴こえると思う。
エヴァンのクラシック的な繊細な音には生音が向いている。
ただ、女声ヴォーカルやアイリッシュフルート、マンドリンなどが入った特殊な編成で、しかもそれらが重要な役割を担っているとなると、PAは必要。
ホール後方の席だと、よいバランスで聞こえたようです。
私の席は前から4列目。なので、PAと生音が重なって、ちょっと厚塗りの音に聴こえました。
とはいえ、不満を言うほどではない。
この公演はライブ録音されていて、12月にライブ音源がリリースされるそうです。
エヴァン・コールさんとは『劇場版 ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン』の仕事で取材する機会がありました。
日本のアニメの仕事をとても愛していて、「溜め録り」という、本来、海外にはない映像音楽の作り方にも順応して、魅惑的な音楽を作り続けているのがすばらしいです。
ソロコンサートの開催を心よりお祝いします。
次はバンドスタイルの曲などもセットリストに入れたコンサートを期待したいです。
エバン・コール/Evan Call Orchestra Concert ~ 音楽と旅の現在地
作曲︓Evan Call
指揮︓⽥尻真⾼
管弦楽︓東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
コーラス︓Barzz
<ゲストミュージシャン>
堤博明(ギター、マンドリン、バンジョー)
野口明生(ホイッスル、イリアン・パイプス)
麦野優衣(ヴォーカル)
<MC> 小林奈々絵
生誕100年 渡辺宙明音楽祭
8月23日、LINE CUBE SHIBUYA(旧渋谷公会堂)で開催された「生誕100年渡辺宙明音楽祭」に足をはこびました。
楽しませていただきました。
定番の変身ヒーローもの、ロボットアニメなどにまじって、『戦え!! イクサー1』『銀河ロイド コスモX』『ふたりはプリキュア』などの曲が演奏される構成。
魂の3兄弟(串田アキラさん、MoJoさん、宮内タカユキさん)、高野二郎さん、関智一さん、五條真由美さんの熱唱もよかったけど、私的ハイライトはなんといっても、『イクサー1』コーナーの山本百合子さんと柿沢美貴さんの出演でした。
山本百合子さんが楽しそうにMCしていたのがうれしくなってしまった。
山本百合子さんは『超獣機神ダンクーガ』の曲もあるし、『ハロー!サンディベル』『レディジョージィ』『魔法使いサリー(新)』でも歌ってるのだから、ソロライブやってほしいなぁ。
なお、公演のもようは、9月14日19時よりニコニコ生放送で有料配信されるそうです。
気になる方は検索してみてください。
渡辺宙明先生、生誕100年おめでとうございます!
フィルフィル・コンサート「Tribute to Japanese Composers」
8月16日、東京オペラシティコンサートホールで開催されたフィルフィル(Filmscore Philharmonic Orchestra)のコンサート「Tribute to Japanese Composers 日本のフィルムスコア 歴史と継承」に足を運びました。
オリジナルスコアにこだわってサウンドトラックのコンサートを開催しているフィルフィル。今回のテーマは「日本の作曲家」。
なかなか意欲的なプログラムで楽しめました。
日本の映像音楽を取り上げるコンサートは近年増えてきたものの、50~70年代作品中心とか、特撮映画中心とか、けっこう偏ったプログラムになっているのが実情です。
今回は50~60年代の作品から70~90年代を経て2000年以降まで、幅広く取り上げられていたのが画期的。
個人的には大谷幸さんの『ガメラ大怪獣空中決戦』の音楽(ライブ初演)、佐藤直紀さんの『ALWAYS 三丁目の夕日』の音楽が聴けたのが感激でした。佐藤直紀さんの作品(『三丁目の夕日』に限らず)は人気があるのになかなかコンサートにかかる機会がないんです。
プログラムは第1部が「温故知新ー日本人作曲家の偉大なる礎ー」と題して、伊福部昭、芥川也寸志、武満徹、坂本龍一の作品を。
第2部は「再び輝くその日を信じて…―日本の時代劇ー」と題して、大島ミチル、服部隆之、吉松隆、吉俣良、菅野祐悟、池辺晋一郎の作品を。
第3部は「輝ける日本の未来へー現代日本の傑作スコアセレクションー」と題いて、久石譲、大谷幸、佐藤直紀、渡辺俊幸、やまだ豊、澤野弘之の作品を演奏する構成。
第2部が異色で、「時代劇」をテーマにしながらNHK大河ドラマ音楽が大半を占めていたあたり苦心がしのばれます(オリジナルスコアを手配する都合でしょうか…)。このコーナーに入っていた「TV時代劇メドレー」が実に楽しかった。
過去にフィルフルで取り上げられた作品とは重ならないように選曲されており、冨田勲、田中公平、川井憲次、鷺巣詩郎らの作品は一度「GEKIBAN」特集で演奏したので今回は入らなかったのでしょう。
アンコールは「男はつらいよ」と「戦場のメリークリスマス」。「戦メリ」の演奏は掉尾を飾るにふさわしい熱の入った力演でした。
こういうプログラムは「あの作品が入ってない」「あの作曲家はどうした?」と言い出すとキリがないのですが…
あえていえば、日本の作曲家特集に佐藤勝作品がないのは「画竜点睛を欠く」感があって、とても残念でした。
なんとか入れてほしかった。
さて、フィルフィルの次回公演は2026年3月20日(金・祝)17:00開演、横浜みなとみらいホールで特集「Symphonic Journey - A Tale of Fantasy Film Music -」だそうです。
チケット一般販売の情報はフィルフィル公式サイトでチェックしてください(まだ発表前です)。
https://www.filmscorephil.com
NICHI-ANI Classics配信開始!
日本アニメーションが制作した懐かしいアニメ作品の音楽(劇伴)を配信でリリースするプロジェクト「NICHI-ANI Classics」がスタートしました。
7月1日から、
「みつばちマーヤの冒険」
「ピコリーノの冒険」
「トンデモネズミ大活躍」
の3作品の音楽集の配信が始まっています。
NICHI-ANI Classicsは、アニメ制作会社自らが旧作劇伴音楽の配信をするという、画期的なプロジェクトです。
新作の音楽ではなく、過去にレコードやCDでリリースされたことがない旧作の音楽である点が重要です。これまでは、旧作音源の発掘・商品化は、そういう分野に意欲のあるレコード会社に託されていました。それを制作会社が主体に行い始めたわけです。自社の音楽資産をアーカイブし、活用しようという意図もあるでしょう。こういう動きが、ほかのアニメ制作会社にも広がってほしいと思います。
腹巻猫は、配信作品の選定、構成・解説等で協力しています。
配信なのに解説が読めるのが、このプロジェクトの配信作品の特徴。
下記のNICHI-ANI Classics公式サイトで読むことができます。
音楽集は各配信プラットホームで、サブスク、ダウンロード販売で聴くことができますので、ぜひ解説と一緒にお楽しみください。
麻生かほ里さんライブ
7月6日、南青山MANDALAで開催された麻生かほ里さんのライブに足を運びました。
すばらしかった~!
「あれから30年、おめでとう30年 咲き続ける花たちへ」
とサブタイトルが付けられた今回のライブは、麻生さんが主演したTVアニメ『ナースエンジェルりりかSOS』(1995)の放送30周年、そして、その『りりか』で監督デビューした大地丙太郎監督のデビュー30周年を祝うライブだったのです。
『ナースエンジェルりりかSOS』はセーラームーンブームに乗って作られた変身ヒロインアニメの1本ですが、筆者の中では同ジャンルのベスト3に入る作品。しかも、音楽を担当した光宗信吉さんがスペシャルゲストで出演されると知って駆けつけたわけです。
本当は大地監督も出演の予定でしたが、直前にコロナ感染が判明し、出演見合わせに。しかし、症状は軽いということで、リモートで声だけ出演されました。
麻生かほ里さんが歌う「恋をするたびに傷つきやすく…<RIRIKA VERSION>」でスタート。
ゲストの渕崎ゆり子さんとの掛け合いをまじえながら、前半は大地丙太郎監督作品の主題歌・挿入歌メドレー、監督を知る人へのアンケート結果発表、監督を祝うメッセージコーナーなど、大地監督デビュー30周年を祝う趣向がたっぷり。
なかでも感激したのは、大地監督の名作のひとつ『十兵衛ちゃん ラブリー眼帯の秘密』の主題歌「Forever」。少女隊が歌ったこの曲を麻生かほ里さんと渕崎ゆり子さんの2人で歌い始めたとき、本物の少女隊メンバー・安原麗子さがステージに乱入して(笑)、みごとな振り付きの「Forever」が聴けたことですよ。
渕崎ゆり子さんがウィスパーヴォイスで歌う「For フルーツバスケット」もよかった。
後半が『りりかSOS』コーナーとなり、光宗信吉さんが登場。最終回のために作曲されたBGM「組曲:命の花」をピアノソロで生演奏するという、ファン感涙のステージが観られました。
終演後、光宗さんにお聞きしたら、今回のライブのためにピアノアレンジを新たに起こしたのだとか。
続いて、光宗さんのピアノをバックに麻生さんが歌う挿入歌「ここにいて」。
今回、麻生さんのステージを初めて生で観たのですが、ミュージカルなどで活躍されてるだけあって、みごとな歌唱力とパフォーマンス。それに『りりか』をはじめ、自身が出演した作品への愛の深さがすばらしい。すっかりファンになりました。
最後はED主題歌『りりかSOS』を元気いっぱいに歌ったあと、長谷川幹人さんがエレクトーンで生演奏するBGMをバックに最終回のりりかのセリフを麻生さんが生アフレコ。後期ED主題歌「笑顔を忘れない」に続く演出で、もう泣きそう。会場には泣いてる人もいましたよ。
30周年記念にふさわしい、愛にあふれた楽しいイベントでした。
配信でも観られるそうなので、興味のある方はぜひどうぞ!
アーカイブは7/12まで。
https://eplus.jp/sf/detail/4318310001-P0030001
ピアノの上にりりかのフィギュアが!
伊福部昭総進撃
5月26日、東京オペラシティ コンサートホールで開催されたコンサート「伊福部昭総進撃 ~キング伊福部まつりの夕べ~」に足を運びました。
大変な熱演でした。
3部3時間に及ぶプログラム。
1部ではピアノとオルガンの独奏、2部はオーケストラで「SF交響ファンタジー」1番~3番一挙演奏。これだけでもお腹いっぱいなのに3部は純音楽の管弦楽作品を2曲。アンコールもあって、聴く側も全力出しきった感じ。
私の席は2階左のバルコニー席1列目。ステージと客席の境あたり(選んで買った)。
ここは音のバランスはいまいちなれど、楽器の配置やピアニストの手元が見えるし、指揮者の横顔も見えれば、ヴァイオリンの譜面まで読めてしまう。横を見ればパイプオルガン奏者の手元も見えるという、自分的には特等席。
2部では演奏者よりも和田薫さんの鬼気迫る指揮ぶりにくぎ付けになっていました。原曲となった映像音楽のパワーをよみがえらせる渾身の指揮でした。
1部の若い女性奏者ふたりもよかった。ロシアで学び卒論に伊福部音楽を取り上げたという松田華音さんの瑞々しい演奏。パイプオルガンの石丸由佳さんの全身を使った力演。石丸さんは和田薫さんの編曲にない音を加える意欲的な演奏で、苦心しつつも楽しんでいるのが伝わってくる。パイプオルガンはホールごとのオーダーメイドなのでホールが違えば音が違うし、使える音や機構も異なる。なので会場ごとに演奏を変えるのは合理的なんですよ。
3部の本名徹次さん指揮の純音楽はさすがの安定感で、純音楽ならではの緻密な音の構成がよくわかる。楽曲の魅力とともにオーケストラの持ち味も引き出す好演でした。
会場で元キングレコードの藤田純二さんにお会いして、しばし立ち話。近年自身が関わったレコードの作品が生演奏される機会が増えて、感慨深いとおっしゃってました。当時はこんな時代が来るとは思わなかったとも。1980年前後は映像音楽ファンの想いとレコード会社の思惑が合致して、夢のような企画が次々と実現した稀有な時代でした。その時代の熱気が伝わってくるようなコンサートだったと思います。
<第1部>
松田華音:子供のためのリズム遊び(抜粋)、ピアノ組曲
石丸由佳:SF交響ファンタジー第1番(和田薫編曲パイプオルガン版)
<第2部>
和田薫 指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
SF交響ファンタジー第1番、第2番、第3番(全曲)
<第3部>
本名徹次 指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
交響譚詩 シンフォニア・タプカーラ
<アンコール>
本名徹次 指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
ロンド・イン・ブーレスク
Hans Zimmer Live in Japan
5月20日、横浜ぴあアリーナで開催された「Hans Zimmer Live in Japan」に足を運びました。
ハンス・ジマーの初来日コンサート。
堪能しました。
音圧がすごい。まるっきりロック・コンサートでした。
横浜ぴあアリーナは満員。
若い観客が多い。女性率も高い。
セットリストは、『DUNE/デューン 砂の惑星』『ワンダーウーマン』『マン・オブ・スティール』『グラディエーター』『パイレーツ・オブ・カリビアン』『デューン 砂の惑星 PART2』『ダークナイト』『ラスト サムライ』『ダンケルク』『インターステラー』『ライオン・キング』など。
このセットでワールドツアーしてるので当然だけど、エンターテインメントとしての完成度がすばらしかった。
ハンス・ジマーはインタビューで「このコンサートは映画本編から音楽が解き放たれるイベントでもある」と語ってます。
まさにその通りで、映画本編の映像や画像を映したりはしないし、サウンドトラックをそのまま再現する演奏でもない。
観客にめいっぱいライブで楽しんでもらうためのアレンジ・演奏・演出でした。
リズムが厚く、ドラムセット2セットにティンパニ2セット、グランカッサも2台。
金管楽器はホルン4人とトロンボーン3人とチューバ?
ギター、ベース、ストリングス、キーボード、アコーディオン、ヴォーカル、それに民族楽器(笛・打楽器)などの編成。
ソリストの技量が圧倒的で聴き入ってしまいます。
大編成ではないけれど、サウンドと照明のデザインを周到に行い、映像から解放されたサウンドトラックのパワーと魅力を体験させる。そんな感じ。
アンコールは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』組曲と『インセプション』から「Time」。
ハンス・ジマーは自らMCを務め、ギターやキーボードも弾いて活躍。終始ニコニコしてたのが印象的でした。
行ってよかった!
満足!
訃報・川村栄二先生
『仮面ライダーBLACK』『忍者戦士飛影』『忍者戦隊カクレンジャー』などの音楽を担当された作編曲家の川村栄二先生が5月11日に亡くなりました。
大変残念です。
川村栄二先生には『宇宙船』のインタビューでお世話になりました。
お酒の好きな方で、ご自宅にうかがったら昼間っからお酒を出されて、飲みながら取材することに…
楽しすぎて途中からグダグダになってしまった思い出があります。
(今はそんなことできません)
川村先生、あのときは申し訳ありませんでした。
すばらしい音楽をありがとうございます。
どうぞ安らかに。
☆川村栄二さんご逝去(JCAA)
赤毛のアン アニメコンサート 2025
4月29日、東京オペラシティ コンサートホールで開催された「赤毛のアン アニメコンサート」に足を運びました。
2024年に開催された同名コンサートの再演。
プログラムは前回と同様ながら、オーケストラが前回の2倍の規模になって、聴きごたえ満点でした。
前回はオーケストラが20人程度。弦は22221という編成。
今回は40人規模に拡大し、弦は86442の編成。低音がしっかり響いて、音の厚みと和声感が増しました。
さらに前回はいなかったサックスが4人参加。アルト2本にテナーとバリトンが1本ずつ。「赤毛のアン」の音楽においてサックスは隠し味のスパイスみたいなもの。サックスの音色が入ることで、バロック風なのに現代的という不思議な味わいが出ます。これがとてもよかった。
また、前回はピアノがキーボードで代用されていましたが、今回はグランドピアノ。たっぷりの弦とあいまって、エンディング主題歌「さめない夢」の音がみごとに再現されていたのが聴きどころでした。
前回大混雑した物販も工夫され、しっかり動線が確保されてました。商品も十分用意されたらしく、前回のように開場15分でグッズが売り切れるということもなし。よかったよかった。
いちばんよかったのは、パンフレットが作られたことですね。前回パンフレットがないのが大変不評だったので、アンケートの結果が反映されたのでしょう。
パンフレットは箔押しタイトルの豪華な装丁。演奏の流れに沿った場面写(本編カット)をたっぷり掲載。演奏曲リストとオーケストラメンバーもしっかり記載されていて、資料になります。
さらにアニメスタッフの新規インタビューまで掲載されていたのに驚きました。企画の佐藤昭司さん、仕上げ(色指定・検査)の小山明子さん、制作デスクの増子相二郎さん、音響効果の松田昭彦さん、という顔ぶれ。メインスタッフのほとんどが物故されているので貴重です。
アンケートに「世界名作劇場でコンサートを開催してほしい作品は?」という項目があったので、シリーズ化されるかもですね。
私は「母をたずねて三千里」を一番に推したいです。