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「バットマン」シネマ・コンサート

「バットマン」シネマ・コンサート

2月14日、横浜パシフィコ大ホールで開催された「バットマン(1989) シネマ・コンサート」(昼の部)に足を運びました。

1989年に公開された映画『バットマン』のシネマ・コンサートです。

演奏もタイミングもばっちりで、良いコンサートでした。
みごとすぎて、生演奏であることを忘れてしまうくらい。

アクションシーンでは密度の高い速いフレーズを連続で吹きまくる金管楽器が大活躍。
ダニー・エルフマンのダークでカッコいいスコアを堪能しました。

演奏は、指揮・栗田博文、東京フィルハーモニー交響楽団。
栗田さんの全身を使ったダイナミックな指揮ぶりが印象に残ります。

開演前、ホールの天井にバットサインが浮かぶ演出がよかったです。

客席は空席が目立ち、大盛況とはいかなかったのが残念。
プログラムもグッズの販売もなし。
映画も音楽も名作なのになぁ。
異形への愛にあふれたティム・バートンの演出もミニチュア感たっぷりのレトロ感のある特撮シーンも好きなんですよ。

いつか『シザーハンズ』のシネマコンサートも開催してほしいです。

バットマン シネマコンサート(1)

バットマン シネマコンサート(2)

新日本フィル×富貴晴美コンサート

新日本フィル×富貴晴美コンサート

1月25日は、すみだトリフォニーホールで開催された「新日本フィル×富貴晴美コンサート」に足を運びました。

映画やドラマ、ミュージカルなどの音楽で活躍する富貴晴美さんの作品を演奏するコンサート。

出演は、
指揮:横山 奏
演奏:新日本フィルハーモニー管弦楽団
歌:劇団四季俳優
トーク:富貴晴美
ナビゲーター:渡辺眞伍

1800人入る大ホールは3階までぎっしりの満席。
圧倒的に女性客が多く、私がよく行くサントラコンサートとは雰囲気が違います。多くの人がオペラグラスを手にしてる。そのわけはあとでわかりました。

富貴さんがミュージカル『バケモノの子』に書いた「修行の日々」で開演。華やかな序奏から始まる躍動感のある曲で、コンサートが始まるワクワク感が盛り上がります。

第1部は映画・ドラマ・アニメの音楽を中心に演奏するコーナー。
おなじみの『西郷どん』『マッサン』『舞いあがれ』等のNHKドラマのほか、ドラマ『薄暮のクロニクル』、アニメ『かがみの孤城』『夏へのトンネル、さよならの出口』、映画『わが母の記』『盤上の向日葵』など、14曲を演奏。
『かがみの孤城』にはぐっときました。
アニメは未見ですが『一瞬で治療していたのに役立たずと追放された天才治癒師、闇ヒーラーとして楽しく生きる』(タイトル長いです)の「闇ヒーラー」のテーマがよかった。
富貴晴美さんの曲解説付きで聴けたのも最高でした。
第1部だけでけっこう満腹です。

第2部は劇団四季ミュージカル『ゴースト&レディ』から、ミュージカルナンバー(歌)を集めた内容。
舞台に出演した劇団四季の俳優さんたちが歌ってくれました。出演は以下のみなさん。
・谷原志音(フロー(フローレンス・ナイチンゲール)役)
・加藤 迪(グレイ役)
・瀧山久志(ジョン・ホール軍医長官役)
・岡村美南(デオン・ド・ボーモン役)
・竹田理央(エイミー役)
ここで客席のオペラグラスが大活躍。劇団四季のファンの観客がたくさん来ていたんですね。
ミュージカルは観ていないんですが、どれも富貴さんのメロディ作りの才能が生かされたドラマティックなナンバーで聴き入りました。

富貴晴美さん、一時に比べると最近アニメやドラマのお仕事が少ないなと思っていたんですが、ミュージカルの仕事をされていたんですね。
富貴さんが書く曲は、物語や映像に沿っていながらも、魅惑的なメロディがあったり、アレンジが彩り豊かだったりして華がある。考えてみればミュージカルにぴったり。これからはミュージカルでの活躍も楽しみです。

あと驚いたのは、ナビゲーターを務めた渡辺眞伍さんが、作曲家・渡辺俊幸さんのご長男、つまり渡辺宙明先生のお孫さんだったこと(プログラムでもそう紹介されています)。音大を出たあと、現在は声の仕事を中心に活躍されているそうです。劇音楽をよく知っている人がMCを務めてくれたのは安心感がありました。

満足度の高いコンサートでした。
チケット取るのが大変でしたが、行ってよかった。
富貴さんの名作はまだまだあるので、ぜひ第2弾も開催してほしいです。

この公演はライブ配信もされていて、見逃し配信もあるそうなので、ご覧になりたい方はぜひどうぞ。
https://www.shiki.jp/navi/news/renewinfo/037138.html

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対決!劇伴作曲家 和田薫 VS 山下康介

対決!劇伴作曲家 和田薫 VS 山下康介

1月9日、渋谷のさくらホールで開催された「対決!劇伴作曲家 和田薫 VS 山下康介」に足を運びました。

映像音楽(劇伴)の分野で活躍するふたりの作曲家が、交互にそれぞれの作品を演奏する、あまり例のないスタイルのコンサート。
ふたりのピアノデュオあり、テーマを決めての作曲対決あり、純音楽あり、劇伴ありのバラエティに富んだ内容で、予想以上に楽しみました。

演奏は、弦x5(ヴァイオリンx2、ヴィオラx1、チェロx1、コントラバスx1)、フルート(リコーダーほか持ち換え)x1、クラリネットx1、ホルン×2、ハープx1、パーカッションx1、ピアノx1の12人編成(曲によって人数は異なる)。
ピアノは作曲家自身が担当。
ふたりのオーケストレーションの巧みさもあって、小編成ながら、みごとな響きを聴かせてくれました。
劇伴ってこのくらいの編成で録音することも多いので(70年代はこんな感じ)、むしろなじみのあるサウンドに聴こえます。

本編は2部に分かれ、前半は作曲対決と純音楽、後半はアニメ・ドラマなどの音楽(劇伴)を中心にしたプログラム。

作曲家が自発的にテーマや技法を選んだ純音楽作品は、さまざまな制約を受ける商業音楽にはない自由さと個性があり、純粋に音の世界へ引き込まれます。
山下さんの「Autumn2025」は弦合奏による抒情的で瞑想的な作品。山下さんが手がけた大林宣彦監督の映画音楽に通じるリリシズムが心に響きました。
和田さんの「弦楽四重奏のための3つの断章」は変拍子を多用して日本人的な表現を追求した現代音楽らしい作品。劇伴ではここまで徹底した表現はなかなかできませんが、スパイス的に入れると効果絶大。それがたっぷり聴けて堪能しました。

メインは後半の劇伴音楽ですね。
山下さんの「ちはやふる」(アニメ版)は大好きな作品で、以前、洗足学園のコンサートでも聴いて感激した記憶があります。5音からなるモティーフをさまざまに展開させて、ちはやふるの世界、競技かるたの緊迫感などを描写する、山下さんの技が光ります。
「花より男子」(実写版)は山下さんの一般ドラマのヒット作。ロマンティックで明るいメインテーマはファンも多く、3月には「花より男子」単独のコンサートが開催されるとか。これは楽しみ。
そして、2024年~2025年に放送された「ドラゴンボールDAIMA」。なんと「ドラゴンボール」シリーズの初代作曲家・菊池俊輔へのオマージュを込めて書き上げたそうです。わかりやすくストレートな音楽は、王道の子ども向けアニメ音楽の魅力にあふれています。

和田薫さんの1作目は「金田一少年の事件簿」シリーズのテーマメドレー。作品ごとにメロディーやアレンジは違えど、全体として金田一少年の世界になっている。年代の違う作品の音の変遷を追ってみるのも興味深いです。
「犬夜叉」は言わずと知れた、海外でも人気の和田さんの代表作。フルオーケストラの「犬夜叉オーケストラコンサート」を聴いたことがありますが、今回の小編成版も勢いがあっていい。私の隣の席に座っていたのが海外の方で、この曲が始まったら大興奮していました。
そして最新作「らんま1/2」。和やアジアのテイストを入れた、和田さん得意のサウンドです。昨年12月にサントラ・アルバムが発売されたばかりの作品を生で聴けるのがうれしい。

アンコールに、ふたりが手がけたアニメ「パズドラ」シリーズから、山下さんの「パズドラクロス」と和田さんの「パズドラ」の音楽を演奏して終演。「パズドラクロス」はサントラ・アルバムが発売されていないそうで、貴重な演奏になりました。

聴く前は「どんなことになるんだろう?」と思っていましたが、なかなか刺激的で面白いコンサートでした。内容も演奏もよかった。難を言えば、MCが早口でやや聞き取りずらかったことかな。

チケットは一般と学生の2種類で、学生(小学~大学生ほか各種学生)が一般の半額に設定されており、多くの若い人が参加できたのではないかと思います。コンサートを聴いて、音楽や劇伴に興味を持ってくれたらうれしいなぁ。

和田薫VS山下康介 公演プログラム

音楽詩『火垂るの墓』シンフォニー朗読劇

音楽詩『火垂るの墓』シンフォニー朗読劇

11月8日、東京文化会館で開催された「音楽詩『火垂るの墓』シンフォニー朗読劇」に足を運びました。

アニメ映画『火垂るの墓』の音楽をバックに野坂昭如の原作を朗読するという、コンサート+朗読形式の公演。
昨年9月に兵庫で開催された公演を配信で観て、「これは生で聴きたい」と思っていたので、念願かないましたよ。

開演が15分遅れ、その関係で、予定されていたプログラムからバッハの「G線上のアリア」を割愛(休憩もなしに)。
演目は

・間宮芳生「日本万国博」メインテーマ〜大阪万博公式長編記録映画のための〜
・ホルスの大冒険メドレー~映画『太陽の王子 ホルスの大冒険』より~
・音楽詩『火垂るの墓』

と間宮芳生作品集の趣になりました。
昼間の別の公演が押したかららしいですが、かえってぎゅっと凝縮された公演になった印象。

「ホルス」と「火垂るの墓」の編曲は山下康介さん。
演奏は、
指揮・山下康介、パシフィックフィルハーモニア東京
ソプラノ・幸田浩子
合唱・横浜少年少女合唱団

『ホルス』の音楽と歌が生で聴けたのが大感激でした。
映画音楽の演奏の合間に、幸田浩子さんによるヒルダの歌が挿入される構成。20分弱の時間にハイライトを詰め込んでいます。
村人が歌う歌のメロディも入っているのがよかった。
できれば、『ホルス』の物語のスケールにふさわしい、ボリュームのある組曲を作ってほしいですね。

『火垂るの墓』は、オーケストラの演奏に朗読が重なる形式。
兵庫の公演では清太役が速水奨、節子役が石川由依と、落ち着いた声のベテランがキャスティングされてましたが、今回は清太役が小林大紀、節子役が麻倉もも、とだいぶ若々しくなっています。元気な清太になっているのが印象的でした。

映画『火垂るの墓』をそれほどくり返し観ているわけではないし、サントラも何度も聴きなおしているわけではないので、あらためてオーケストラの演奏で聴くと、こんな「いい曲だったのか…」としみじみ。悲劇性を強調しない、詩情をたたえた美しい表現が胸を打ちます。

最後に幸田浩子さんと横浜少年少女合唱団が「埴生の宿」と「ふるさと」を歌って終演(これがアンコールだったのかな?)。

少年少女合唱団の出演が20時までに制限されるので、終演まぎわが少々バタバタしたのが惜しまれます。
でも、よい公演でした。

欲を言えば、少年少女合唱団がいるのだから、『ホルス』の主題歌も歌ってほしかったな~。

菅野祐悟コンサート2025

菅野祐悟コンサート2025

11月3日、東京建物Brillia HALLで開催された「菅野祐悟コンサート2025」に足を運びました。

公益財団法人としま未来文化財団設立40周年記念事業の一環として開催されたコンサートです。
40周年記念に映画・ドラマ・アニメの音楽などで活躍する菅野祐悟さんを呼ぶとは、なかなか粋ではないですか。

楽器編成は、ダブルカルテット(8人)の弦、ギター、エレキベース(コントラバス持ち換え)、トロンボーン、サックス、ピアノ、キーボードにヴォーカルが3人。いつもの菅野祐悟さんのコンサートに比べると小編成ながら、菅野さんらしいサウンドをしっかり聴かせる演奏でした。

プログラムは、前半がメロディアスな曲中心。近作のTVドラマ『嘘解きレトリック』『さよならマエストロ』のテーマと、代表作のひとつ『軍師官兵衛』メインテーマのコンサートver.、菅野さん自身が監督した映画『Daughter』『REQUIEM~ある作曲家の物語~』より3曲という構成。
『軍師官兵衛』は大オーケストラで聴き慣れてますが、今回の小編成版も劇中音楽の雰囲気があってよかった。トロンボーンの藤原功次郎さんが好演。
菅野祐悟監督の『REQUIEM~ある作曲家の物語~』は不覚にも劇場では見逃してしまったのですが、今回の演奏を聴いてがぜん見たくなりました。菅野祐悟さんとけいちゃんとのピアノデュオの曲「Les Marees」と映画のテーマ曲とも呼べるクラシカルなヴォーカル曲「Requiem」がよかった。

後半はノリのいい曲を集めた、ポップスのライブ的な構成。人気アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』『名探偵コナン』『ガンダム Gのレコンギスタ』『ジョジョの奇妙な冒険』にTVドラマ『モンスター』を加えたプログラムで盛り上げます。
今回、編成に生ドラムが入ってないんですが、代わりに打ち込みのリズムトラックを流しながら、EDM的、クラブミュージック的な曲をガンガン演奏する勢いのあるパフォーマンスが楽しめました。サックスの本間将人さんと3人のヴォーカリスト、青木カレンさん、KANATSUさん、ハセガワダイスケさんが大活躍。
ハセガワダイスケさんの歌唱で「Gの閃光」が聴けたのは感激でしたよ。

アンコールはTVドラマ『愛の、がっこう。』、映画『カイジ ファイナルゲーム』から1曲ずつ。
そして、いつものように、今回のコンサートのために菅野さんが書いたオリジナル曲を菅野さん自身のピアノソロで演奏して終演となりました。

チケットは完売。 客層はいつものように女性が多め。
しかし、初めて菅野さんのコンサートに来たというお客さんも3割ぐらいいたそうなので、「菅野祐悟入門編」としてもよかったのではないでしょうか。

会場には菅野さんが描いた絵画やステージ衣装、これまでの歩みを紹介するパネルなどを展示したコーナーがあり、ちょっとした個展の趣。
池袋は菅野祐悟さんにとって青春時代を過ごした思い出の地だそうで、リラックスした雰囲気と感謝の想いが感じられるコンサートでした。

菅野祐悟パネル展01

菅野祐悟パネル展02

すぎやまこういちの交響宇宙

すぎやまこういちの交響宇宙

10月19日、東京芸術劇場コンサートホールで開催された東京都交響楽団(都響)のコンサート「すぎやまこういちの交響宇宙」に足を運びました。

「創立60周年記念 都響スペシャル」と冠がついたこのコンサート、すぎやまこういちの「交響曲《イデオン》」と「カンタータ・オルビス」が演奏されると、サントラファンのあいだではチケット発売前から話題になっていました。

「交響曲《イデオン》」も「カンタータ・オルビス」もレコーディング用の録音はありましたが、コンサートの形で演奏されるのは初めてです。

会場は都響のファンや『伝説巨神イデオン』のファン、サントラファンなどでほぼ満席。

すばらしいコンサートでした。

50人の混声合唱を伴った「カンタータ・オルビス」も、大編成の 「交響曲《イデオン》」も、アンサンブルに乱れがなく、すぎやまこういち先生の音楽性を存分に引き出す演奏でした。
「ドラゴンクエスト」ですぎやま先生と縁の深い都響ならではの敬意と愛情のこもった演奏だと感嘆しました。 

「カンタータ・オルビス」に始まり「カンタータ・オルビス」に終わる構成もよかった。
1曲目が「カンタータ・オルビス」だったので意表を突かれましたが、「交響曲《イデオン》」のあとのアンコールにもう一度「カンタータ・オルビス」が聴けて感動。テレビ放送終了後に「交響曲《イデオン》」が録音され、そのあとに劇場版が制作されて終曲として「カンタータ・オルビス」が書かれたので、物語的にもこの順で完結するんです。
しかも、1曲目が劇場版のラストだとしたら、その後、ふたたび人類は同じ道をたどってイデの発現に至る…と解釈することもできる。
コンサート全体が輪廻転生を表現しているんですね。

「ドラゴンクエスト」ですぎやまこういち作品と縁の深い都響の、すぎやま先生への敬意と愛情が感じられるコンサートでした。

「交響曲《イデオン》」と「カンタータ・オルビス」は、これからもコンサート用作品として演奏されることを願っています。

都響では「すぎやまこういちの交響宇宙」というプログラムをぜひシリーズ化して、『劇場版 科学忍者隊ガッチャマン』『サイボーグ009』『シリウスの伝説』などのすぎやま作品も演奏してほしいです。

日高美子さん、伊藤静香さんライブ

日高美子さん、伊藤静香さんライブ

10月12日は代々木アルティカセブンで開催された日高美子さんと伊藤静香さんのライブ「美子&静香 秋風の便り in Tokyo」に足を運びました。

ふだんは関西で活動されているお二人の東京公演。
今回は、サポートゲストになにわのご隠居さん、スペシャルゲストにたいらいさおさんが参加し、オリジナル曲、アニソン、昭和歌謡など、盛りだくさんの内容で楽しめました。

日高さんと伊藤さんが歌う「セーラー服と機関銃」(薬師丸ひろ子)、「九月の雨」(太田裕美)、「暁に駆ける」(牧美智子)など懐かしくて沁みましたね。

たいらいさおさんは、ソロで80年~81年のアニソンメドレー(『無敵ロボ トライダーG7』『伝説巨神イデオン』『最強ロボ ダイオージャ』『銀河旋風ブライガー』)と、伊藤さんとのデュエットで「パラダイス・パラドックス」(『ブライガー』イメージソング)を。私世代には直撃です。そのあと歌われたオリジナルの「もう一度会えたなら」がとても良い歌で、客席で泣きそうになってました。

個人的なハイライトは、伊藤さんとなにわのご隠居さんがデュエットした「僕は生まれた」。スペシャルアニメ『トンデモネズミ大活躍』(1979)の主題歌です。大好きな曲で、前のライブのときにリクエストしたら今回歌ったくれたのです。感激。ちょうど7月からサウンドトラックが配信中(劇伴のみ)。なんというタイムリーな選曲でしょう。

後半では、日高さんと伊藤さんによる「年下の男の子」(キャンディーズ)と「UFO」(ピンクレディー)の振り付き再現が楽しかった。なにわのご隠居さん渾身の歌唱による「激しい恋」(西城秀樹)のバックでも二人がスクールメイツの振りで踊ってくれて最高でした。
本編ラストは二人の歌で「恋する夏の日」(天地真理)。ピアニストのShinyaさんが乱入して一緒に歌ったのが今回いちばんの盛り上がりかも。

アンコールは日高さんの持ち歌「ゴーグルVアクション」(『大戦隊ゴーグルV』挿入歌)を日高さん、伊藤さん、なにわのご隠居さん、Shinyaさんの4人で。渡辺宙明先生らしいノリの良い曲で、会場も合いの手で盛り上がりました。

出演者・スタッフのみなさま、お疲れさまでした。
ありがとうございました。
次回も楽しみにしてます。

出演者集合写真

エバン・コール オーケストラコンサート

エバン・コール オーケストラコンサート

9月7日(日)、東京国際フォーラム ホールCで開催された「エバン・コール オーケストラコンサート ~音楽と旅の現在地~」に足を運びました。

とてもよかったです。

アニメやドラマ音楽で活躍するアメリカ出身の作曲家エバン・コール(EVAN CALL)の作品を集めたコンサート。

アニメ『ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン』『葬送のフリーレン』の曲を多めに、ドラマ、アニメ、大阪万博パビリオン用音楽などを織りまぜた構成。
どれもコンサート用にリアレンジされていて、聴きごたえがあります。

あまり演奏される機会のない、ドラマ『螢草』や『燕は戻ってこない』などの曲を聴けたのがよかったですねー。

※ふだんは「エヴァン・コール」と表記しているので、以下、そう書きますね。

これまで人気作品のイベント的なコンサートはありましたが、エヴァン・コールの名を冠したソロコンサートの開催は初。
エヴァンのMCはやや緊張気味でしたが、積み重ねた仕事への手ごたえと音楽制作・公演制作に関わった人たちへの感謝が感じられて、胸を打たれました。

エヴァンはアメリカで本格的な映画音楽の手法を学んだ作家。伝統的な映画音楽の手法がしっかり受け継がれている。近年のハリウッド映画音楽はそのへんが大味になっているのだけれど、日本で劇伴を書いているエヴァンにオーソドックスな手法が継承されているのが興味深い。
現代的だと思うのは、クラシック的であってもしっかりビートが感じられる曲を書いていることです。

もうひとつ気がつくのは、ケルト音楽などの民族音楽を取り入れた作品が多いこと。
『ヴィオレット・エヴァ―ガーデン』にも『葬送のフリーレン』にもドラマ『螢草』や『鎌倉殿の13人』にもそれが感じられる。
エヴァンの生まれ育った土地はアメリカでもだいぶ郊外の田舎だそうで(実家は野生馬を4頭飼っているとか)、その環境がエヴァンの音楽に反映されている気がします。

演奏はとてもよかったのですが、PAが使われたことは賛否があるかも。
スタジオ録音を前提としたサウンドトラックの音を再現するにはPAは不可欠。
しかし、あのサイズのホールでフルオーケストラの編成なら、PAなしでも十分聴こえると思う。
エヴァンのクラシック的な繊細な音には生音が向いている。
ただ、女声ヴォーカルやアイリッシュフルート、マンドリンなどが入った特殊な編成で、しかもそれらが重要な役割を担っているとなると、PAは必要。
ホール後方の席だと、よいバランスで聞こえたようです。
私の席は前から4列目。なので、PAと生音が重なって、ちょっと厚塗りの音に聴こえました。
とはいえ、不満を言うほどではない。

この公演はライブ録音されていて、12月にライブ音源がリリースされるそうです。

エヴァン・コールさんとは『劇場版 ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン』の仕事で取材する機会がありました。
日本のアニメの仕事をとても愛していて、「溜め録り」という、本来、海外にはない映像音楽の作り方にも順応して、魅惑的な音楽を作り続けているのがすばらしいです。
ソロコンサートの開催を心よりお祝いします。

次はバンドスタイルの曲などもセットリストに入れたコンサートを期待したいです。

エバン・コール/Evan Call Orchestra Concert ~ 音楽と旅の現在地
作曲︓Evan Call
指揮︓⽥尻真⾼
管弦楽︓東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
コーラス︓Barzz

<ゲストミュージシャン>
堤博明(ギター、マンドリン、バンジョー)
野口明生(ホイッスル、イリアン・パイプス)
麦野優衣(ヴォーカル)

<MC> 小林奈々絵

プログラム

セットリスト

生誕100年 渡辺宙明音楽祭

生誕100年 渡辺宙明音楽祭

8月23日、LINE CUBE SHIBUYA(旧渋谷公会堂)で開催された「生誕100年渡辺宙明音楽祭」に足をはこびました。
楽しませていただきました。

定番の変身ヒーローもの、ロボットアニメなどにまじって、『戦え!! イクサー1』『銀河ロイド コスモX』『ふたりはプリキュア』などの曲が演奏される構成。

魂の3兄弟(串田アキラさん、MoJoさん、宮内タカユキさん)、高野二郎さん、関智一さん、五條真由美さんの熱唱もよかったけど、私的ハイライトはなんといっても、『イクサー1』コーナーの山本百合子さんと柿沢美貴さんの出演でした。
山本百合子さんが楽しそうにMCしていたのがうれしくなってしまった。

山本百合子さんは『超獣機神ダンクーガ』の曲もあるし、『ハロー!サンディベル』『レディジョージィ』『魔法使いサリー(新)』でも歌ってるのだから、ソロライブやってほしいなぁ。

なお、公演のもようは、9月14日19時よりニコニコ生放送で有料配信されるそうです。
気になる方は検索してみてください。

渡辺宙明先生、生誕100年おめでとうございます!

フォトセッション01

フォトセッション02

フィルフィル・コンサート「Tribute to Japanese Composers」

フィルフィル・コンサート「Tribute to Japanese Composers」

8月16日、東京オペラシティコンサートホールで開催されたフィルフィル(Filmscore Philharmonic Orchestra)のコンサート「Tribute to Japanese Composers 日本のフィルムスコア 歴史と継承」に足を運びました。
オリジナルスコアにこだわってサウンドトラックのコンサートを開催しているフィルフィル。今回のテーマは「日本の作曲家」。
なかなか意欲的なプログラムで楽しめました。

日本の映像音楽を取り上げるコンサートは近年増えてきたものの、50~70年代作品中心とか、特撮映画中心とか、けっこう偏ったプログラムになっているのが実情です。
今回は50~60年代の作品から70~90年代を経て2000年以降まで、幅広く取り上げられていたのが画期的。
個人的には大谷幸さんの『ガメラ大怪獣空中決戦』の音楽(ライブ初演)、佐藤直紀さんの『ALWAYS 三丁目の夕日』の音楽が聴けたのが感激でした。佐藤直紀さんの作品(『三丁目の夕日』に限らず)は人気があるのになかなかコンサートにかかる機会がないんです。

プログラムは第1部が「温故知新ー日本人作曲家の偉大なる礎ー」と題して、伊福部昭、芥川也寸志、武満徹、坂本龍一の作品を。
第2部は「再び輝くその日を信じて…―日本の時代劇ー」と題して、大島ミチル、服部隆之、吉松隆、吉俣良、菅野祐悟、池辺晋一郎の作品を。
第3部は「輝ける日本の未来へー現代日本の傑作スコアセレクションー」と題いて、久石譲、大谷幸、佐藤直紀、渡辺俊幸、やまだ豊、澤野弘之の作品を演奏する構成。

第2部が異色で、「時代劇」をテーマにしながらNHK大河ドラマ音楽が大半を占めていたあたり苦心がしのばれます(オリジナルスコアを手配する都合でしょうか…)。このコーナーに入っていた「TV時代劇メドレー」が実に楽しかった。

過去にフィルフルで取り上げられた作品とは重ならないように選曲されており、冨田勲、田中公平、川井憲次、鷺巣詩郎らの作品は一度「GEKIBAN」特集で演奏したので今回は入らなかったのでしょう。
アンコールは「男はつらいよ」と「戦場のメリークリスマス」。「戦メリ」の演奏は掉尾を飾るにふさわしい熱の入った力演でした。

こういうプログラムは「あの作品が入ってない」「あの作曲家はどうした?」と言い出すとキリがないのですが…
あえていえば、日本の作曲家特集に佐藤勝作品がないのは「画竜点睛を欠く」感があって、とても残念でした。
なんとか入れてほしかった。

さて、フィルフィルの次回公演は2026年3月20日(金・祝)17:00開演、横浜みなとみらいホールで特集「Symphonic Journey - A Tale of Fantasy Film Music -」だそうです。
チケット一般販売の情報はフィルフィル公式サイトでチェックしてください(まだ発表前です)。
https://www.filmscorephil.com

ステージに置かれたグッズ

終演後のフォトセッション

セットリスト