腹巻猫のブログです。
主にサウンドトラックやコンサート、映像作品などについて書いています。
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菅野祐悟コンサート2025

11月3日、東京建物Brillia HALLで開催された「菅野祐悟コンサート2025」に足を運びました。
公益財団法人としま未来文化財団設立40周年記念事業の一環として開催されたコンサートです。
40周年記念に映画・ドラマ・アニメの音楽などで活躍する菅野祐悟さんを呼ぶとは、なかなか粋ではないですか。
楽器編成は、ダブルカルテット(8人)の弦、ギター、エレキベース(コントラバス持ち換え)、トロンボーン、サックス、ピアノ、キーボードにヴォーカルが3人。いつもの菅野祐悟さんのコンサートに比べると小編成ながら、菅野さんらしいサウンドをしっかり聴かせる演奏でした。
プログラムは、前半がメロディアスな曲中心。近作のTVドラマ『嘘解きレトリック』『さよならマエストロ』のテーマと、代表作のひとつ『軍師官兵衛』メインテーマのコンサートver.、菅野さん自身が監督した映画『Daughter』『REQUIEM~ある作曲家の物語~』より3曲という構成。
『軍師官兵衛』は大オーケストラで聴き慣れてますが、今回の小編成版も劇中音楽の雰囲気があってよかった。トロンボーンの藤原功次郎さんが好演。
菅野祐悟監督の『REQUIEM~ある作曲家の物語~』は不覚にも劇場では見逃してしまったのですが、今回の演奏を聴いてがぜん見たくなりました。菅野祐悟さんとけいちゃんとのピアノデュオの曲「Les Marees」と映画のテーマ曲とも呼べるクラシカルなヴォーカル曲「Requiem」がよかった。
後半はノリのいい曲を集めた、ポップスのライブ的な構成。人気アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』『名探偵コナン』『ガンダム Gのレコンギスタ』『ジョジョの奇妙な冒険』にTVドラマ『モンスター』を加えたプログラムで盛り上げます。
今回、編成に生ドラムが入ってないんですが、代わりに打ち込みのリズムトラックを流しながら、EDM的、クラブミュージック的な曲をガンガン演奏する勢いのあるパフォーマンスが楽しめました。サックスの本間将人さんと3人のヴォーカリスト、青木カレンさん、KANATSUさん、ハセガワダイスケさんが大活躍。
ハセガワダイスケさんの歌唱で「Gの閃光」が聴けたのは感激でしたよ。
アンコールはTVドラマ『愛の、がっこう。』、映画『カイジ ファイナルゲーム』から1曲ずつ。
そして、いつものように、今回のコンサートのために菅野さんが書いたオリジナル曲を菅野さん自身のピアノソロで演奏して終演となりました。
チケットは完売。 客層はいつものように女性が多め。
しかし、初めて菅野さんのコンサートに来たというお客さんも3割ぐらいいたそうなので、「菅野祐悟入門編」としてもよかったのではないでしょうか。
会場には菅野さんが描いた絵画やステージ衣装、これまでの歩みを紹介するパネルなどを展示したコーナーがあり、ちょっとした個展の趣。
池袋は菅野祐悟さんにとって青春時代を過ごした思い出の地だそうで、リラックスした雰囲気と感謝の想いが感じられるコンサートでした。


アニソン大全

発売されたばかりの『アニソン大全』を読みました。
『アニソン大全』
澄川龍一著
祥伝社刊
名曲ガイドともディスクガイドとも違う、ジャンルとしてのアニメソングを解説した、意外となかったタイプの本です。
私、『日本懐かしアニソン大全』という本を(共著で)出したことがありますが、それとはぜんぜん関係ありません。
その『日本懐かし…』が昭和のアニソンしか紹介していなかったのに対し、本書『アニソン大全』は90年代以降から現在(2020年代)のアニソンに多くのページが割かれているのが特徴。
私もよくわかっていなかった、多様化が進んだ90年代以降のアニソン動向について、簡潔にまとめられていて参考になります。
さながら、アニソンの大海に漕ぎ出すための羅針盤といったところ。
著者は雑誌『リスアニ!』の編集長を務めていた方。本書が単著デビューだそうです。
最近のアニソン動向に興味のある人はぜひご一読を。
特に「昭和のアニソンと違って、今のアニソンは、作品と関係の薄いタイアップばかりだろう」なんて思ってる人にはぜひ読んでほしい1冊。
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000051460.html
すぎやまこういちの交響宇宙

10月19日、東京芸術劇場コンサートホールで開催された東京都交響楽団(都響)のコンサート「すぎやまこういちの交響宇宙」に足を運びました。
「創立60周年記念 都響スペシャル」と冠がついたこのコンサート、すぎやまこういちの「交響曲《イデオン》」と「カンタータ・オルビス」が演奏されると、サントラファンのあいだではチケット発売前から話題になっていました。
「交響曲《イデオン》」も「カンタータ・オルビス」もレコーディング用の録音はありましたが、コンサートの形で演奏されるのは初めてです。
会場は都響のファンや『伝説巨神イデオン』のファン、サントラファンなどでほぼ満席。
すばらしいコンサートでした。
50人の混声合唱を伴った「カンタータ・オルビス」も、大編成の 「交響曲《イデオン》」も、アンサンブルに乱れがなく、すぎやまこういち先生の音楽性を存分に引き出す演奏でした。
「ドラゴンクエスト」ですぎやま先生と縁の深い都響ならではの敬意と愛情のこもった演奏だと感嘆しました。
「カンタータ・オルビス」に始まり「カンタータ・オルビス」に終わる構成もよかった。
1曲目が「カンタータ・オルビス」だったので意表を突かれましたが、「交響曲《イデオン》」のあとのアンコールにもう一度「カンタータ・オルビス」が聴けて感動。テレビ放送終了後に「交響曲《イデオン》」が録音され、そのあとに劇場版が制作されて終曲として「カンタータ・オルビス」が書かれたので、物語的にもこの順で完結するんです。
しかも、1曲目が劇場版のラストだとしたら、その後、ふたたび人類は同じ道をたどってイデの発現に至る…と解釈することもできる。
コンサート全体が輪廻転生を表現しているんですね。
「ドラゴンクエスト」ですぎやまこういち作品と縁の深い都響の、すぎやま先生への敬意と愛情が感じられるコンサートでした。
「交響曲《イデオン》」と「カンタータ・オルビス」は、これからもコンサート用作品として演奏されることを願っています。
都響では「すぎやまこういちの交響宇宙」というプログラムをぜひシリーズ化して、『劇場版 科学忍者隊ガッチャマン』『サイボーグ009』『シリウスの伝説』などのすぎやま作品も演奏してほしいです。
日高美子さん、伊藤静香さんライブ

10月12日は代々木アルティカセブンで開催された日高美子さんと伊藤静香さんのライブ「美子&静香 秋風の便り in Tokyo」に足を運びました。
ふだんは関西で活動されているお二人の東京公演。
今回は、サポートゲストになにわのご隠居さん、スペシャルゲストにたいらいさおさんが参加し、オリジナル曲、アニソン、昭和歌謡など、盛りだくさんの内容で楽しめました。
日高さんと伊藤さんが歌う「セーラー服と機関銃」(薬師丸ひろ子)、「九月の雨」(太田裕美)、「暁に駆ける」(牧美智子)など懐かしくて沁みましたね。
たいらいさおさんは、ソロで80年~81年のアニソンメドレー(『無敵ロボ トライダーG7』『伝説巨神イデオン』『最強ロボ ダイオージャ』『銀河旋風ブライガー』)と、伊藤さんとのデュエットで「パラダイス・パラドックス」(『ブライガー』イメージソング)を。私世代には直撃です。そのあと歌われたオリジナルの「もう一度会えたなら」がとても良い歌で、客席で泣きそうになってました。
個人的なハイライトは、伊藤さんとなにわのご隠居さんがデュエットした「僕は生まれた」。スペシャルアニメ『トンデモネズミ大活躍』(1979)の主題歌です。大好きな曲で、前のライブのときにリクエストしたら今回歌ったくれたのです。感激。ちょうど7月からサウンドトラックが配信中(劇伴のみ)。なんというタイムリーな選曲でしょう。
後半では、日高さんと伊藤さんによる「年下の男の子」(キャンディーズ)と「UFO」(ピンクレディー)の振り付き再現が楽しかった。なにわのご隠居さん渾身の歌唱による「激しい恋」(西城秀樹)のバックでも二人がスクールメイツの振りで踊ってくれて最高でした。
本編ラストは二人の歌で「恋する夏の日」(天地真理)。ピアニストのShinyaさんが乱入して一緒に歌ったのが今回いちばんの盛り上がりかも。
アンコールは日高さんの持ち歌「ゴーグルVアクション」(『大戦隊ゴーグルV』挿入歌)を日高さん、伊藤さん、なにわのご隠居さん、Shinyaさんの4人で。渡辺宙明先生らしいノリの良い曲で、会場も合いの手で盛り上がりました。
出演者・スタッフのみなさま、お疲れさまでした。
ありがとうございました。
次回も楽しみにしてます。

Soundtrack Pub【Mission#48】終了しました

9月13日(土)に蒲田studio80で開催したイベント
「Soundtrack Pub【Mission#48】生誕100周年・渡辺宙明スペシャル
https://www.soundtrackpub.com/event/2025/09/20250913.html
無事終了しました。
たくさんのご来場、応援ありがとうございました!
次回は12月頃に開催できればと考えています。
またお会いしましょう!
エバン・コール オーケストラコンサート

9月7日(日)、東京国際フォーラム ホールCで開催された「エバン・コール オーケストラコンサート ~音楽と旅の現在地~」に足を運びました。
とてもよかったです。
アニメやドラマ音楽で活躍するアメリカ出身の作曲家エバン・コール(EVAN CALL)の作品を集めたコンサート。
アニメ『ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン』『葬送のフリーレン』の曲を多めに、ドラマ、アニメ、大阪万博パビリオン用音楽などを織りまぜた構成。
どれもコンサート用にリアレンジされていて、聴きごたえがあります。
あまり演奏される機会のない、ドラマ『螢草』や『燕は戻ってこない』などの曲を聴けたのがよかったですねー。
※ふだんは「エヴァン・コール」と表記しているので、以下、そう書きますね。
これまで人気作品のイベント的なコンサートはありましたが、エヴァン・コールの名を冠したソロコンサートの開催は初。
エヴァンのMCはやや緊張気味でしたが、積み重ねた仕事への手ごたえと音楽制作・公演制作に関わった人たちへの感謝が感じられて、胸を打たれました。
エヴァンはアメリカで本格的な映画音楽の手法を学んだ作家。伝統的な映画音楽の手法がしっかり受け継がれている。近年のハリウッド映画音楽はそのへんが大味になっているのだけれど、日本で劇伴を書いているエヴァンにオーソドックスな手法が継承されているのが興味深い。
現代的だと思うのは、クラシック的であってもしっかりビートが感じられる曲を書いていることです。
もうひとつ気がつくのは、ケルト音楽などの民族音楽を取り入れた作品が多いこと。
『ヴィオレット・エヴァ―ガーデン』にも『葬送のフリーレン』にもドラマ『螢草』や『鎌倉殿の13人』にもそれが感じられる。
エヴァンの生まれ育った土地はアメリカでもだいぶ郊外の田舎だそうで(実家は野生馬を4頭飼っているとか)、その環境がエヴァンの音楽に反映されている気がします。
演奏はとてもよかったのですが、PAが使われたことは賛否があるかも。
スタジオ録音を前提としたサウンドトラックの音を再現するにはPAは不可欠。
しかし、あのサイズのホールでフルオーケストラの編成なら、PAなしでも十分聴こえると思う。
エヴァンのクラシック的な繊細な音には生音が向いている。
ただ、女声ヴォーカルやアイリッシュフルート、マンドリンなどが入った特殊な編成で、しかもそれらが重要な役割を担っているとなると、PAは必要。
ホール後方の席だと、よいバランスで聞こえたようです。
私の席は前から4列目。なので、PAと生音が重なって、ちょっと厚塗りの音に聴こえました。
とはいえ、不満を言うほどではない。
この公演はライブ録音されていて、12月にライブ音源がリリースされるそうです。
エヴァン・コールさんとは『劇場版 ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン』の仕事で取材する機会がありました。
日本のアニメの仕事をとても愛していて、「溜め録り」という、本来、海外にはない映像音楽の作り方にも順応して、魅惑的な音楽を作り続けているのがすばらしいです。
ソロコンサートの開催を心よりお祝いします。
次はバンドスタイルの曲などもセットリストに入れたコンサートを期待したいです。
エバン・コール/Evan Call Orchestra Concert ~ 音楽と旅の現在地
作曲︓Evan Call
指揮︓⽥尻真⾼
管弦楽︓東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
コーラス︓Barzz
<ゲストミュージシャン>
堤博明(ギター、マンドリン、バンジョー)
野口明生(ホイッスル、イリアン・パイプス)
麦野優衣(ヴォーカル)
<MC> 小林奈々絵


生誕100年 渡辺宙明音楽祭

8月23日、LINE CUBE SHIBUYA(旧渋谷公会堂)で開催された「生誕100年渡辺宙明音楽祭」に足をはこびました。
楽しませていただきました。
定番の変身ヒーローもの、ロボットアニメなどにまじって、『戦え!! イクサー1』『銀河ロイド コスモX』『ふたりはプリキュア』などの曲が演奏される構成。
魂の3兄弟(串田アキラさん、MoJoさん、宮内タカユキさん)、高野二郎さん、関智一さん、五條真由美さんの熱唱もよかったけど、私的ハイライトはなんといっても、『イクサー1』コーナーの山本百合子さんと柿沢美貴さんの出演でした。
山本百合子さんが楽しそうにMCしていたのがうれしくなってしまった。
山本百合子さんは『超獣機神ダンクーガ』の曲もあるし、『ハロー!サンディベル』『レディジョージィ』『魔法使いサリー(新)』でも歌ってるのだから、ソロライブやってほしいなぁ。
なお、公演のもようは、9月14日19時よりニコニコ生放送で有料配信されるそうです。
気になる方は検索してみてください。
渡辺宙明先生、生誕100年おめでとうございます!


フィルフィル・コンサート「Tribute to Japanese Composers」

8月16日、東京オペラシティコンサートホールで開催されたフィルフィル(Filmscore Philharmonic Orchestra)のコンサート「Tribute to Japanese Composers 日本のフィルムスコア 歴史と継承」に足を運びました。
オリジナルスコアにこだわってサウンドトラックのコンサートを開催しているフィルフィル。今回のテーマは「日本の作曲家」。
なかなか意欲的なプログラムで楽しめました。
日本の映像音楽を取り上げるコンサートは近年増えてきたものの、50~70年代作品中心とか、特撮映画中心とか、けっこう偏ったプログラムになっているのが実情です。
今回は50~60年代の作品から70~90年代を経て2000年以降まで、幅広く取り上げられていたのが画期的。
個人的には大谷幸さんの『ガメラ大怪獣空中決戦』の音楽(ライブ初演)、佐藤直紀さんの『ALWAYS 三丁目の夕日』の音楽が聴けたのが感激でした。佐藤直紀さんの作品(『三丁目の夕日』に限らず)は人気があるのになかなかコンサートにかかる機会がないんです。
プログラムは第1部が「温故知新ー日本人作曲家の偉大なる礎ー」と題して、伊福部昭、芥川也寸志、武満徹、坂本龍一の作品を。
第2部は「再び輝くその日を信じて…―日本の時代劇ー」と題して、大島ミチル、服部隆之、吉松隆、吉俣良、菅野祐悟、池辺晋一郎の作品を。
第3部は「輝ける日本の未来へー現代日本の傑作スコアセレクションー」と題いて、久石譲、大谷幸、佐藤直紀、渡辺俊幸、やまだ豊、澤野弘之の作品を演奏する構成。
第2部が異色で、「時代劇」をテーマにしながらNHK大河ドラマ音楽が大半を占めていたあたり苦心がしのばれます(オリジナルスコアを手配する都合でしょうか…)。このコーナーに入っていた「TV時代劇メドレー」が実に楽しかった。
過去にフィルフルで取り上げられた作品とは重ならないように選曲されており、冨田勲、田中公平、川井憲次、鷺巣詩郎らの作品は一度「GEKIBAN」特集で演奏したので今回は入らなかったのでしょう。
アンコールは「男はつらいよ」と「戦場のメリークリスマス」。「戦メリ」の演奏は掉尾を飾るにふさわしい熱の入った力演でした。
こういうプログラムは「あの作品が入ってない」「あの作曲家はどうした?」と言い出すとキリがないのですが…
あえていえば、日本の作曲家特集に佐藤勝作品がないのは「画竜点睛を欠く」感があって、とても残念でした。
なんとか入れてほしかった。
さて、フィルフィルの次回公演は2026年3月20日(金・祝)17:00開演、横浜みなとみらいホールで特集「Symphonic Journey - A Tale of Fantasy Film Music -」だそうです。
チケット一般販売の情報はフィルフィル公式サイトでチェックしてください(まだ発表前です)。
https://www.filmscorephil.com



NICHI-ANI Classics配信開始!

日本アニメーションが制作した懐かしいアニメ作品の音楽(劇伴)を配信でリリースするプロジェクト「NICHI-ANI Classics」がスタートしました。
7月1日から、
「みつばちマーヤの冒険」
「ピコリーノの冒険」
「トンデモネズミ大活躍」
の3作品の音楽集の配信が始まっています。
NICHI-ANI Classicsは、アニメ制作会社自らが旧作劇伴音楽の配信をするという、画期的なプロジェクトです。
新作の音楽ではなく、過去にレコードやCDでリリースされたことがない旧作の音楽である点が重要です。これまでは、旧作音源の発掘・商品化は、そういう分野に意欲のあるレコード会社に託されていました。それを制作会社が主体に行い始めたわけです。自社の音楽資産をアーカイブし、活用しようという意図もあるでしょう。こういう動きが、ほかのアニメ制作会社にも広がってほしいと思います。
腹巻猫は、配信作品の選定、構成・解説等で協力しています。
配信なのに解説が読めるのが、このプロジェクトの配信作品の特徴。
下記のNICHI-ANI Classics公式サイトで読むことができます。
音楽集は各配信プラットホームで、サブスク、ダウンロード販売で聴くことができますので、ぜひ解説と一緒にお楽しみください。
麻生かほ里さんライブ

7月6日、南青山MANDALAで開催された麻生かほ里さんのライブに足を運びました。
すばらしかった~!
「あれから30年、おめでとう30年 咲き続ける花たちへ」
とサブタイトルが付けられた今回のライブは、麻生さんが主演したTVアニメ『ナースエンジェルりりかSOS』(1995)の放送30周年、そして、その『りりか』で監督デビューした大地丙太郎監督のデビュー30周年を祝うライブだったのです。
『ナースエンジェルりりかSOS』はセーラームーンブームに乗って作られた変身ヒロインアニメの1本ですが、筆者の中では同ジャンルのベスト3に入る作品。しかも、音楽を担当した光宗信吉さんがスペシャルゲストで出演されると知って駆けつけたわけです。
本当は大地監督も出演の予定でしたが、直前にコロナ感染が判明し、出演見合わせに。しかし、症状は軽いということで、リモートで声だけ出演されました。
麻生かほ里さんが歌う「恋をするたびに傷つきやすく…<RIRIKA VERSION>」でスタート。
ゲストの渕崎ゆり子さんとの掛け合いをまじえながら、前半は大地丙太郎監督作品の主題歌・挿入歌メドレー、監督を知る人へのアンケート結果発表、監督を祝うメッセージコーナーなど、大地監督デビュー30周年を祝う趣向がたっぷり。
なかでも感激したのは、大地監督の名作のひとつ『十兵衛ちゃん ラブリー眼帯の秘密』の主題歌「Forever」。少女隊が歌ったこの曲を麻生かほ里さんと渕崎ゆり子さんの2人で歌い始めたとき、本物の少女隊メンバー・安原麗子さがステージに乱入して(笑)、みごとな振り付きの「Forever」が聴けたことですよ。
渕崎ゆり子さんがウィスパーヴォイスで歌う「For フルーツバスケット」もよかった。
後半が『りりかSOS』コーナーとなり、光宗信吉さんが登場。最終回のために作曲されたBGM「組曲:命の花」をピアノソロで生演奏するという、ファン感涙のステージが観られました。
終演後、光宗さんにお聞きしたら、今回のライブのためにピアノアレンジを新たに起こしたのだとか。
続いて、光宗さんのピアノをバックに麻生さんが歌う挿入歌「ここにいて」。
今回、麻生さんのステージを初めて生で観たのですが、ミュージカルなどで活躍されてるだけあって、みごとな歌唱力とパフォーマンス。それに『りりか』をはじめ、自身が出演した作品への愛の深さがすばらしい。すっかりファンになりました。
最後はED主題歌『りりかSOS』を元気いっぱいに歌ったあと、長谷川幹人さんがエレクトーンで生演奏するBGMをバックに最終回のりりかのセリフを麻生さんが生アフレコ。後期ED主題歌「笑顔を忘れない」に続く演出で、もう泣きそう。会場には泣いてる人もいましたよ。
30周年記念にふさわしい、愛にあふれた楽しいイベントでした。
配信でも観られるそうなので、興味のある方はぜひどうぞ!
アーカイブは7/12まで。
https://eplus.jp/sf/detail/4318310001-P0030001


ピアノの上にりりかのフィギュアが!